梁配筋-カットオフ筋について-
皆さん、こんにちは建築部の花城です。
最近の沖縄は少しずつ暖かくなりつつありますが、まだまだ朝晩は冷え込む日もありますので、体調管理には十分注意してください。
私は仕事中、着こんだり脱いだりの繰り返しで大変です。
早く夏にならないかな~、と思ったりもしますが。いざ夏が来ると冬が恋しくなります。
結局ないものねだりなのかなと思います。
せっかくなら、その季節をポジティブにとらえて、趣深さを感じるように過ごしてみようと努力してみます。
さて余談はここまでにして。本題に入ります。
今回のブログでは 鉄筋工事の梁配筋-カットオフ筋について少し深堀してみようと思います。
■ カットオフ筋とは?
梁の主筋(引張鉄筋)は、梁全長にわたって同じ本数が必要なわけではありません。
梁には、
- 支点付近 → 大きな曲げモーメント
- スパン中央 → 比較的小さな曲げモーメント
というように、曲げモーメント分布があります。
そのため、
必要鉄筋量が減少する位置で一部の主筋を途中で切り上げる――
これが「カットオフ筋」です。

■ なぜカットオフするのか?
① 構造合理性
曲げモーメントに応じて必要鉄筋量は決まります。
常に最大本数を通す必要はありません。
② コスト・施工合理性
不要な鉄筋を入れ続ければ材料費増加、配筋過密、施工性低下につながります。
必要なところに、必要なだけ。
これが鉄筋コンクリートの合理設計です。
■ でも、どこで切っていいの?
ここが重要です。
単純に「モーメントが小さくなった位置」ではなく、
✔ 必要鉄筋量を満たす位置
✔ 定着長さを確保できる位置
✔ せん断力の影響を考慮した位置
でカットします。
実際の設計では、
- 許容応力度設計
- 保有水平耐力計算
- 終局曲げ耐力
などに基づいて検討されています。
■ 現場で気をつけたいポイント
① 定着長さ不足
カットオフ位置が正しくても、
定着長さが足りなければ意味がありません。
特に柱梁接合部付近では要注意。
② スターラップとの干渉
カットオフ位置付近は
- 応力変化が大きい
- せん断力が大きい
ケースが多く、あばら筋(スターラップ)ピッチが細かい場合もあります。
配筋検査時は、
「切れているからOK」ではなく、構造意図を確認することが大事。
③ 変更時のリスク
現場で安易に
「ここまで延ばした方が楽だから」
「切る位置をずらそう」
という判断は危険です。
カットオフ位置は構造計算に基づくもの。
変更する場合は必ず設計確認を。
■ 実は“弱点”にもなり得る
カットオフ部は応力が再分配されるポイントです。
地震時には塑性ヒンジの発生位置にも影響します。
特に耐震設計では、カットオフ位置の扱いが重要になります。
構造設計者が慎重に決めている理由はここにあります。
■ まとめ
カットオフ筋は単なる「鉄筋の節約」ではなく、
✔ 曲げモーメント分布
✔ 定着
✔ せん断力
✔ 耐震性能
これらを総合的に考えた結果です。
図面を読むときに
「なぜここで切っているのか?」
と一歩踏み込むだけで、施工管理の質は一段上がります。
今回のブログはここまでとします。ご清覧ありがとうございました。
建築部 花城













































