窓開けろ!換気だ!Part.2 – 株式会社東恩納組

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2023年4月7日建築部

窓開けろ!換気だ!Part.2

こんにちは!建築部新城です!

今回は前々回のブログの続きです!

前々回は換気の大まかな種類(自然換気、機械換気)をご紹介しました。
今回は自然換気について少し掘り下げます。

自然換気
機械を使わず、自然の風力や温度差のみで換気をする方式で、開口部の大きさや設ける位置が非常に関わってきます。
そこで効率の良い換気方法を2つご紹介します。

 

・開口部の大きさ

もちろん開口部は大きい方が風を多く取り込むことができ、換気量が増えます。
ですが、ここで一つ問題が発生します。
それは・・・

ドアの開閉がしづらくなります!
なぁーんだそんなことかぁ・・・と甘く思っていませんか?
もし風の強い日に大きな開口部のみが開いていた場合、部屋の中は風の逃げ場が無く圧がかかった状態になります。
その状態でドアを開けようとした場合、部屋に対して内開きの場合は開かず、外開きの場合は勢いよく開き、
そして閉める際には、閉まらない又は勢いよく閉まるなどの現象が起きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これにより、指を挟んでしまったり、衝突等の危険が発生してしまい非常に危険です。
また、この現象が続くと周囲の壁や物を傷つけるだけでなく、ドアの丁番もおかしくなり、ドアの建付けが悪くなる場合もあります。
なので、換気をする際は『2つ以上の開口部を開ける』『給気口を使った機械換気に切り替える』等を行い、なるべく部屋を仕切るドアは換気の際に開放するといった対策を行うと良いでしょう。

ちなみに最近では、上記の危険性や部屋を広くとるために引戸となることが多く、開き戸でも上下に開口が開いていたり、ガラリがついていたりなどかなり危険性は低くなっています。
ですが高層住宅も増えたり、玄関ドアはまだ開き戸の住宅も多いので気をつけましょう!

 

・開口部の位置

先ほどの大きさと違って開口部の位置を気にしたことは少ないんじゃないでしょうか。風が適度に吹く地域であれば特に気にする必要もありませんし、風通しの悪い密集した地域や窓を大きく開放出来ない施設等ではそうはいきません。単純に機械換気をする方法もありますが、SDGs等の環境に配慮した取り組みが行われる中でそれに反した行いを安易にすることはできません!
ではどうするか・・・、

ここで温度に着目します!
暖かい空気は軽く冷たい空気は重い性質を持っています。
人は常に熱を発しており、気温の影響も受け建物の中の温度は次第に上昇。結果、建物は外気に比べ高温になってしまいます。
そこで、建物の上部に開口部を設けた壁と、その反対の壁の下部に開口部を設けることによって、
中の暖かい空気は上部から外へ、外の空気は下部から中へ入ります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ほらっ!換気してます!
これを、

重力換気といいます!
この換気方式では換気量を極端に増やすことができませんが、もし効果を上げたい場合は建物内に吹き抜けを設けたり、階段の窓を開ける等の上部の窓と下部の窓の高低差を大きくすればより換気量が増えます。

他にも似たような例として、屋根面に設けたモニター(換気や採光の目的で通常の屋根よりも一段上げた屋根)やベンチレーターを使用して起こるベンチュリー効果もあります。

 

 

 

 

 

 

 

(巨大な施設運動施設や、工場によくついています)

ただし、気をつけないといけないのが、冷房を使用している場合です。冷房を使用して内部の温度が気温以下の状態の時は、暖かい空気が入り込んでしまい逆効果になります。
なのでエアコンの負荷が増えて電気代が通常以上にかかってしまいますので注意が必要です。

 

今回は以上となります!

次回は機械換気についてご紹介しますのでよかったら見ていってください!

建築部新城でした。