AEP塗装のメリット・デメリット
皆さんこんにちは。建築部の喜瀬です。
今回はよく使用されるAEP塗装について載せたいと思います。
AEP=アクリルエマルションペイントの略です。
AEPの主成分である油の中に水で分散した樹脂が入っており、アルカリや水に強いため内装や外壁、造作家具の塗料として使用されます。
そんなAEPにもメリット・デメリットがあります。
AEP塗料のメリット
1.コストが安い
AEP塗料はコストが安いです。
塗料は樹脂の種類や耐久年数で塗料の価格が変わります。
アクリル<ウレタン<シリコン<フッ素<ピユアアクリル<無機物配合型フッ素の順で単価が上り、単価が高い塗料ほど耐久年数も上がります。
AEP塗装はアクリルをベースとした水性塗料のため比較的安いコストで施工可能です。
2.臭いが少ない
塗料には水性と油性の2つのタイプがあり、油性タイプは有機溶剤で希釈する為、シンナーのような強い臭いが発生します。しかしAEP塗料は水性なので臭いが少ない為、臭いに敏感な人でも使用できます。
3.簡単に塗装できる
AEP塗料は油性タイプの塗料よりも簡単に施工できます。
油性タイプの塗料は液ダレしやすく塗りムラができやすいので慣れていなければ綺麗に仕上げることは難しいです。
4.補修の簡単さ
AEP塗料は汚れやすく、耐久年数も他の樹脂と比較しても短いので補修が必要になってきます。AEP塗料は補修する箇所に上塗りするだけでいいのです。
以上がAEP塗料のメリットになります。
AEP塗料のデメリット
1.汚れやすい
AEP塗料はクロスに比べて手垢やシミなどの汚れが付きやすいです。キッチン周りなど水廻りは油汚れや水垢などが付き汚れが目立ってしまいます。
2.接着力が弱い
AEP塗料は水性塗料のため、接着力が弱く剝がれやすいです。その為、塗装する前は施工箇所を綺麗に清掃して接着力を持たせるシーラーなどの下地処理をしないといけません。
3.定期的にメンテナンスが必要
AEP塗料は経年劣化による剝がれや汚れが他の塗料に比べたら早い為、定期的なメンテナンスが必要になります。室内は補修しやすいですが、外壁などは足場が必要になりますので足場のコストも出てきます。補修を怠ったら塗料と躯体に隙間が発生し、そこから水が浸入して躯体にダメージを与えてしまいます。塗装は外壁の防水の役割も持っていますので塗料が剝がれた場合は壁から水漏れする恐れがあります。
以上がAEP塗料のデメリットになります。
塗装は樹脂の種類によって価格が違いますが、耐久年数と補修費用を考慮して施工することをおすすめします。
今回は塗装の種類でAEPをメインでお伝えしましたが塗装は環境や目的で種類を使え分けるので同じ建物でも施工方法が変わり、見え方も変わってきます。また使う色を工夫することで個性を出しやすく、唯一無二の建物を造ることも可能です。
以上喜瀬からでした。