コンクリート打継目処理剤
皆さんこんにちは、建築部の富田です。
今回は、ルガゾールCについて掲載します。
まず、ルガゾールCとはコンクリート打継目地処理剤の事で、コンクリート打継目に散布または塗布することでコンクリート表面薄層部の硬化を遅延させ、レイタンスや脆弱部の除去を容易に行うことができます。
ルガゾールCはグルコン酸塩と呼ばれる成分が主成分となっており、この成分がコンクリートの水和反応に作用し、硬化・凝結を遅らせる役割を果たしているようです。
※水和反応→セメントと水が接触することで化学反応を起こし、セメント粒子同士を結び付けることで流動性を低下させ、コンクリートが硬化する過程のこと。
ルガゾールCの主な用途としては、コンクリート水平打ち継ぎ目の処理やコンクリートの洗い出し仕上げなどになります。
そしてルガゾールCの特長としては
・コンクリート打継面のレイタンスや脆弱部を高圧洗浄機などで容易にかつ均等に除去することができる。
・コンクリート表面薄層部のみ遅延させるので、時間的制約が少なくなる。
・コンクリート打継引張強度のばらつきが少なく、チッピング処理と同程度以上になる。
・チッピング処理などに比べて経済的で、工期短縮・省力化が図れる。
・コンクリートや鉄筋に悪影響をおよぼさない。
などになります。
最後に、私が以前配属されていた現場でもルガゾールCを用いたコンクリート洗い出し仕上げを行いましたのでその施工手順を紹介していきます。
1.コンクリート打設
2.コンクリート均し
鏝などを用いて表面をきれいに均します。
3.ルガゾールC散布
噴霧器などを使ってルガゾールCを散布していきます。
均一になるように散布するのがポイントです。
散布後はコンクリートが硬化するまで待ちます。
硬化するまでに雨などが降る恐れがある場合はあらかじめマットやシートを用いてコンクリートを養生しなければなりません。
通常6~24時間後待った後に高圧洗浄機で洗い出しを行いますが、
コンクリートの種類や打設状況によっては時間を早めて洗い出しを行う場合もあります。
4.洗い出し
高圧洗浄機でコンクリート表面を洗い流していきます。
ここでルガゾールCが浸透したコンクリート表面を洗い流すことで表面に骨材が現れ、洗い出し仕上の完成となります。
5.完了
今回はここまで。
以上、建築部の富田でした。