この張り紙があったら入らないで!応急危険度判定とは?
こんにちは!建築部新城です!
突然ですが皆さんはこの張り紙を見たことがありますか?⇩
(埼玉県朝露市ホームページより引用)
この紙は応急危険度判定の結果を知らせる紙です!
家の外壁等の目につきやすい箇所に貼られ、その家や工作物の状態を表しております。
左から、、、
っとその前に順を追って説明した方が分かりやすいので、まずは地震について少し書いていきます!
地震がよく起こる日本では災害に備えるために、毎年建築技術が進化してきました。
そのため、多少の地震ではビクともしません。
ですが、ここ最近ではかなり大きな地震が増えてきています。
2011年3月11日の東日本大震災や、2016年4月16日の熊本地震、2024年1月1日の石川県能登半島地震は記憶に新しい出来事だと思います。
沖縄は比較的台風の方が多く、地震が起きても震度2程度。まぁ大丈夫だろう、と思う方も多いかもしれませんが実はこんな情報があります。
(J-SHIS Map より引用)
この画像はJ-SHIS Mapという地震の発生確率を調べることができるサイトで、2024年からの30年間の内に震度6以上の地震が起こる確率を地図に落とし込んだ画像になります。
見事に真っ赤です(汗)
画像の色が濃くなるほどに確率が上がり、沖縄は20%程と出ています。
一見少なく感じますが、実は沖縄は全国で23番目、九州地方では3番目に確率が高いのです!
更に、熊本地震が起きた年の熊本県の確率はまさかの7.6%!
これを見ると沖縄もヤバいのでは、、、、。
そこでいくつか気になる事が出てきます。
災害時に必要な道具は?避難場所は?
そして、今住んでいる家は大丈夫なのか?
もちろんあらかじめ調べるのも大事ですが、地震は一回だけで終わりませんよね?
津波や火災、土砂崩れ、余震等の二次災害も引き起こすことがよくあります。
そういった二次災害による被害を軽減、又は防ぐために応急危険度判定が行われます。
応急危険度判定とは
応急危険度判定は震災後に、建物が継続的に使用可能なのかを判断することをいいます。
基本的に市町村で要請を受けた建築に知識のある人(建築士資格所有者等)が、被災地域の建物を一軒ずつ確認し、判定していきます。
その際に結果として貼るのが一番最初の3種類の紙になります。
(埼玉県朝露市ホームページより引用)
赤(危険) :その建物に立ち入らないこと。
黄(要注意):立ち入っても良いが十分に注意すること。
緑(調査済):建物を使用しても良いが、ひき続き気をつけること。
上記の通り、『安全!』という項目はありません。
調査自体が被災地の中で行われるのと、調査中に二次災害が起きる可能性や、迅速に広い範囲を判定しないといけない等の理由により、基本的に目視での調査となるからです。
又、調査は外部のみを基本としており、内部は要望があれば確認する程度で精密な判定を行う事が出来ないのです。
ちなみによく言われるそうなんですが、罹災証明とは関係ありません!
この判定は建物への立ち入りが安全か判断するだけであり、保険や何かの保証等に影響することは基本的にありません。
※罹災証明とは
仮設住宅の貸与や支援金の貸付、既存住宅の解体や処理等を受けることができるようにするための調査のことです。
今回僕は10月22日に応急危険度判定の講習を受けてきました。
その講習では調査の流れや使った道具、現場の写真、実際に行った方の経験を聞くことができ、とても貴重な時間でした。
又、講習を受けて応急危険度判定士の登録も行ったので、災害があった場合は僕も要請が来ることになります。
今までテレビの画面越しで『大変だなぁー』と観ているだけでしたが、今後僕はその現地に立ち一人でも多くの被災者が2次被害を受けない様に調査を行う事が出来ればと思っています。
今回は以上となります。
建築部新城でした!