なかがみ地域包括センター新築工事より
皆さんこんにちは、建築部 富田です。
今回は、水平切梁工法について掲載したいと思います。
まず本題に入る前に山留めについてざっくりと説明していきます。
山留めとは根切りをする時に周辺の地盤が崩れないようにする構造物の事です。
主に地盤を深く掘る地下工事や基礎工事などを行う際に必要となります。
山留めには法付オープンカット工法と山留め壁オープンカット工法があります。
法付オープンカット工法の場合は山留め壁を利用せず、角度をつけながら根切りを行うことで法面の崩壊を防ぐことができます。
山留め壁オープンカット工法の場合はその名の通り山留め壁を設ける工法で、山留め壁を自立させて壁のみで側圧を受ける工法や、切梁などの部材で山留め壁を支える工法など種類は色々とあります。
山留めの説明は以上で、ここからは本題に入ります。
水平切梁工法とは、山留め支保工の一種で山留め壁を切梁、腹起し、火打ち梁などの部材で支持する工法です。一般的によく使われており、実績の多い工法でもあります。
メリットは、現場の状況に応じて段数や配置を変えることができるので全体を安定して支えることができます。
デメリットは、切梁などの部材によって重機での作業がかなり制限されてしまうため、作業効率が低下してしまうことです。また根切り範囲が広い場合に山留め壁の変位が大きくなる傾向があります。
水平切梁工法には種類があり、
井形式
集中切梁式
火打式
の3つになります。
この中でも井形式は最もオーソドックスな工法で、一般的に水平切梁工法といえばこの形となります。
集中切梁式は、複数の切梁を組み立て集中させることで剛性を高め、変形を抑えることができます。また、切梁の間隔を大きくとることができるので作業空間を広くすることができます。
火打式は、土圧を火打梁のみで支える工法となっております。
今回はここまでとさせていただきます。
以上、建築部 富田でした。