コンクリートあれこれ~その10~ 【すり減り】 – 株式会社東恩納組

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2015年5月13日建築部

コンクリートあれこれ~その10~ 【すり減り】

おはようございます。
工事部のチカラです♪

台風6号は足早に過ぎ去って行ってくれましたが、皆様のところは被害なくお過ごしいただけましたでしょうか?

今回の『コンクリートあれこれ』はすり減りについてご説明させて頂きたいと思います。

【すり減り】
コンクリートのすり減りには、以下のようなものがあります。
①車などの走行による舗装路面のすり減り
②人や物の移動などによる床面のすり減り
③ダムなどの水路構造物にみられる砂・石などや、キャビテーション(液体が流れることで圧力差により、短時間に泡の発生と消滅が起きる物理現象)によるすり減り
④海辺での海水等による構造物のすり減り

ここでは、舗装路面のすり減りと床面のすり減りについて少し説明致します。

①舗装路面のすり減り
舗装路面のすり減り現象は、通行する車両の形式、重量、速度、車輪。形態などが原因となって発生します。
通行する車両によって、モルタルと骨材が同じようにすり減った場合、舗装面は平滑になって滑りやすくなり、交通車両の停止・制動に支障をきたす恐れがあります。
また、降雪時にタイヤチェーンを装着した場合には、タイヤ走行部分のみが大きくすり減り、舗装面にわだち(車輪痕)を起こして平たん性が失われます。そのわだちによって騒音が発生したり、雨水がたまり、水はねの原因となることがあります。
これまでの研究によれば、すり減り現象は粗骨材を多く入れることによって、すり減りの進行を低下させることが出来るとされています。

②床面のすり減り
工場や倉庫など、床面をフォークリフトなどが走行する建物では、走行物の重量や速度、床面の状態が原因となってすり減りが発生します。
床面のすり減り現象は2形態の接触状態によって発生します。
一つは2つの物体が接触し、切り削られて起こる切削摩耗によるもの。
もう一つは切削摩耗と押し込み作用による表面披露摩耗とが複合されて起こるものとがあります。
ファイル 637-1.jpg

工場や倉庫などに使用される塗床材料が使用されることが多いですが、床面のすり減りには表面の硬さが重要となってきます。
そこで、塗床材料を選定する際はすり減り抵抗性と掻傷(かききず)抵抗性のある材料を選ぶことがすり減り防止に重要とされています。
コンクリートのすり減りの進行は下の図のように3段階に分けられます。
第1段階として、表面に近い細かな粒子の多いモルタル層がすり減り、第2段階は、表層部(モルタル層)がすり減ったあと、粗骨材(砂利)が露出し、粗骨材自体がすり減ってきます。
さらに進行が進むと、第3段階として粗骨材のはく離が発生してきます。
なので、コンクリートのすり減りの補修等を考慮する場合は、この段階によって検討する事が大事とされています。
ファイル 637-2.jpg

今回はここまで!

今回で『コンクリートあれこれ』も10回目となりました!!
なので、次回はこれまでの『コンクリートあれこれ』をまとめてみたいと思います。
Comming Soon☆

以上、現場のチカラでした♪

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