コンクリートあれこれ~その11~【その他の劣化機構】 – 株式会社東恩納組

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2015年6月18日建築部

コンクリートあれこれ~その11~【その他の劣化機構】

こんにちわ☆
工事部のチカラです♪

季節も夏に向かい、日中は暑い日が続いていますが、皆様はいかがお過ごしですか?
熱中症にはくれぐれも注意して、日々の体調管理に気をつけてくださいね☆
さて、前回のブログではこれまでの『コンクリートあれこれ』をまとめさせていただきました。
今回からまた、各回に分けてコンクリートのあれこれを記事にしたいと思います。

今回は【その他の劣化機構】を説明したいと思います。
前回までの劣化の症状は比較的わかりやすい症状ではありましたが、今回説明する内容は化学記号等が飛び交い難しい内容になるので、簡潔でにまとめて説明させていただきたいと思います。
①中性化
中性化とは、コンクリートが空気中の二酸化炭素の作用を受けて、コンクリート中の水酸化カルシウムが徐々に炭酸カルシウムになり、コンクリートのアルカリ性が低下する現象です。※炭酸化と呼ばれることもある。
鉄筋などが入っているコンクリートが中性化すると、水や酸素の浸透により鉄筋等がさび、構造物の耐荷性や耐久性が損なわれます。
コンクリートの中性化に影響する材料、配合に関連する因子としては、水セメント比(水とセメントの比率)、セメントと骨材の種類、混和材料などが挙げられ、密実(空げきの少ない)なコンクリートほど中性化の進行は遅いと言われています。

環境条件として、一般に二酸化炭素濃度が高いほど、湿度が低いほど、温度が高いほど中性化速度は速くなる。ただし、著しく乾燥している場合には中性化は進みにくいとされています。
ファイル 664-1.jpg
②塩害
塩害はコンクリート中に浸透した塩化物イオンによって、コンクリート中の鉄筋などが錆び、膨張しコンクリートにひび割れ・はく離を引き起こし、構造物の耐荷性や耐久性が損なわれていきます。
塩化物イオンは海水や凍結防止剤など外部から来るものと、コンクリート製造時に材料に含まれている場合とがあります。

ファイル 664-2.jpg
※塩害を受けたコンクリート構造物

③凍害
凍害はコンクリート中の水分が凍結すると、鉄筋などで拘束していないコンクリートだと、9%ほど体積が膨張します。
長年にわたり凍ったり溶けたりを繰り返す場所では徐々にコンクリート表面がひび割れをお起こします。
このひび割れが原因で水の侵入や中性化が進行していきます。
そうするとコンクリート中の鉄筋等が錆び、膨張しコンクリートにひび割れ・はく離を引き起こし、構造物の耐荷性や耐久性が損なわれていきます。

ファイル 664-3.jpg
※凍害を受けたコンクリート製品(縁石)

今回はここまで!
これまで劣化の要因などをご説明させていただきましたが、次回はその劣化症状の調査方法などをご説明させていただきたいと思います。
Coming Soon☆

以上、現場のチカラでした♪

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