中央消防署現場より – 株式会社東恩納組

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2025年2月26日建築部

中央消防署現場より

皆さんこんにちは、建築部玉城です。

今回は新しい現場にてもうすぐ杭地業工事が始まるということで

今回行う工法であるガイアパイル工法を種類・工法について予習・復習を兼ねて書いていこうと思います。

まず杭地業としての工法はすでに出来上がっている杭を打ち込む既成杭工法、そして現場で杭を作る場所打ち杭工法の二つがあります。
この二つから更に細別化され既成杭工法打ち込み杭工法埋め込み杭工法回転杭工法の3つに、場所打ち杭工法はオールケーシング工法・リバース工法・アースドリル工法と別れていきます。

今回現場で行うのは回転杭工法になり、施工法としてはガイアF1パイル工法となります。

ちなみに杭の材質による分類としては既成杭だと鋼管杭、鋼管ソイルセメント杭、既成コンクリート杭(PHC杭・SC杭)になります。

ガイアF1パイル工法とは?

ガイアパイル工法とは細径の鋼管先端部分に半円形の拡翼及び三角形の鉛直掘削刃を取り付けた杭を回転埋没させる工法

メリット

ガイアF1パイル工法のメリットとしては
杭の貫入能力・建込み精度が高く杭芯ズレが極小である事

プラントが不要なため狭い敷地でも施工可能であり重機が小さい為輸送コスト削減

そして回転貫入によりオーガー等で掘削がなく残土、産業廃棄物の削減

セメントミルクを使用しないので環境にも優しい。

セメントで固めない為、撤去の際も逆回転で引き抜くことが可能でありリサイクルも可能です。

施工の流れ

ガイアF1パイル工法の施工の流れとしては

①杭の吊り込み・建込み
鋼管杭を重機に吊り込み、固定する

②杭のセット
吊り込んだ杭を杭芯にセットその後鉛直精度確認

③回転貫入
回転による推進により貫入。回転による推進力不足する場合は下方向に力を加える

④接手作業
杭の長さによっては溶接により継ぎ足しその後継続して回転埋設する

⑤貫入完了
所定の深度まで貫入後管理値を確認し問題がなければ施工完了とする

施工上の注意

吊り込み時は損傷を与えない様に注意して吊り込む。

鉛直精度の確保

施工機械に取り付けられた角度計と杭本体の直角二方向から水準器やトランシットを用いて確認する。

回転埋設開始時は特に鉛直性に注意し杭の傾斜が1/100以内に抑えられるように確認しながら施工する

埋設初期段階は回転移動によって杭芯から動きやすい為、振れ止め装置を用いて固定して施工する。

杭径、杭長、土質を考慮して回転トルクを決定し、施工時は杭が破損しない様に規定トルクを超えない様に管理する。

溶接による接手作業時の注意

接手作業が発生しる際は溶接協会規格の「基礎杭打設時における溶接作業標準」に基づいて作業を行う

 

ガイアF1パイル工法としては以上になります。

大きい流れとしては似ている点が多かったですが要所要所で管理項目が違った点がありました。

また、この工法は沖縄特有の島尻泥岩にも対応した部分があるとのことで調べてみないとわからない点もあり勉強になりました。

建築では工事の施工の方法や種類がどんどん工夫されたり新技術が出てきたりと楽しいことが多いのでこれからも新しいことは吸収していけたらいいと思っています。

以上、建築部玉城でした。