中小企業振興会館建設事業施設建築物新築工事より
皆さんこんにちは、建築部の富田です。
まずは、現場の進捗状況からお伝えします。
私が配属されている「中小企業振興会館建設事業施設建築物新築工事(建築・昇降機)」の現場では、1階土間・2階床スラブのコンクリート打設を終え、現在は上階のコンクリート打設に向けて作業を進めている状況です。
これから高所での作業が増えてくるので、より一層気を引き締め、安全第一で作業を進めていきます。
さて、今回は「押出成形セメント板(ECP)」について掲載します。
まず押出成形セメント板
とは、セメント・けい酸・繊維などを主材料として成形した中空層を持つセメント板の事で、主に外壁材として使用される材料となっています。
押出成形セメント板は、通称「ECP」とも呼ばれており、
その由来は押出成形セメント板を英訳したときの「Extruded Cement Panel」の頭文字をとってECPという名称になっています。
押出成形セメント板は中空層になるように押出成形をしています。
押出成形というのは、材料を型枠に流し込んで圧力を加え、型枠の出口からところてんのように押し出すことで成形する加工方法です。
この方法で中空層を有する板状に成形し、オートクレーブ養生をすることで、製品が出来上がります。
続いて、押出成形セメント板の特徴についてですが、
・鉄筋コンクリートに比べると軽量である
・建物として要求される耐火性能を持っている
・高い耐震性・遮音性を持っている
・工場で製作し、現場では組み立てるだけなので施工が早い
・デザイン性に富んでいる
以上のようになります。
デザイン性に富んでいるという所に関してですが、ECPは押出時の口金形状を変えることにより、比較的自由な形状のパネルをつくることができるので、「フラットパネル」や、リブ加工・エンボス加工をした「デザインパネル」、タイル張り付け用の蟻溝形状を施した「タイルベースパネル」など、形状が多様です。
最後に施工方法についてですが、主に次の2つが挙げられるようです。
縦張工法
押出成形セメント板を縦使いし、建物の変位に対し、ロッキングにより追従させる工法です。
押出成形セメント板は、各段ごとに構造体に固定した下地鋼材で受け、四隅のZのクリップで取り付けます。
横張工法
押出成形セメント板を横使いし、建物の変位に対し、スライドにより追従させる工法です。
押出成形セメント板は、積み上げ3枚以下ごとに下地鋼材に固定した重量受け金物で受け、四隅のZのクリップで取り付けます。
今回はここまで。以上、建築部の富田でした。