中小企業振興会館建設事業施設建築物新築工事より – 株式会社東恩納組

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2023年12月12日建築部

中小企業振興会館建設事業施設建築物新築工事より

皆さんこんにちは、建築部の富田です。

今回は、カーテンウォールについて掲載します。

まず、カーテンウォールとは建物の躯体(柱や梁など)ができてから後付けで取り付けられる壁のことをいいます。

見た目が透明なため、窓ガラスだと思われることがありますが、窓ではなく「外壁」になります。

壁そのものは後から取り付けられるため建築物の荷重を直接負担しないので、「非耐力壁」や「帳壁」などとも呼ばれ、軽量で取り外しができます。

主に高層ビルの外壁に採用されており、皆さんもよく見るであろう全面ガラス張りの高層ビルなどは、ほとんどカーテンウォールが使われているそうです。

 

次にカーテンウォールの特徴ですが、主に以下の4つです。

 

・建築物の軽量化できる

カーテンウォールの場合、建築物の荷重を柱・梁・屋根で支えることになり、外壁は骨組みに吊るしたり貼り付けたりするだけでそれほど頑丈にする必要はありません。そのため外壁を軽くすることができ、建物全体の重量を軽くできるため、建物自体への負担をかけずに済みます。

 

・地震や台風に強い

カーテンウォールは、地震の揺れとともにガラスも揺れて地震の力を吸収する仕組みになっているので、地震や台風の外力にも強い耐久性を誇ります。

 

・足場設置のコストを削減できる

カーテンウォールは、骨組みに外壁をはめ込んでいく造り方をするため、外壁工事の際、建物の周囲に足場を組む必要がありません。そのため、施工しやすく、工期を短縮でき、足場設置のコスト削減にもなります。

 

・デザインの自由度が高い

カーテンウォールを使用することで開口部を大きく採ることができるなど、デザインの自由度を高くすることが可能です。

次にカーテンウォールの種類ですが、材質上の種類として

「メタルカーテンウォール」と「PC(プレキャスト・コンクリート)カーテンウォール」に分けられ、それぞれ建物の使用用途によって選定されます。

メタルカーテンウォールについてはさまざまな派生があり、以下の種類となります。

・アルミパネル

・アルミ+ガラス

・アルミキャスト

・ハニカムアルミパネル

・チタンパネル

・ガスケット

・ガラスカーテンウォール

・セラミックパネル

 

最後にカーテンウォールの工法ですが、次のようになります。

○マリオン方式

マリオン(方立)と呼ばれる部材を、床と梁(天井)の間に掛け渡し、そこにガラスやスパンドレルパネルをはめ込んでいく工法です。

カーテンウォールの工法で最も代表的な工法になります。

○パネル方式

マリオン方式と並んで主流の工法で、パネルを並べて壁面をつないでいく工法になります。

作業自体は比較的簡単ですが、パネルの継ぎ目の処理が必要となります。

○パネル組み合わせ方式

パネル同士を組み合わせた後、残った部分にガラスを入れて窓にする工法です。

この方式は、風圧などの力を流すなどのメリットがあり、台風による外力にも強いです。

○柱、梁カバー方式

柱や梁を包むようにパネルを組み合わせる工法で、柱や梁が強調されます。

○スパンドレル方式

梁の前面と腰壁部分をパネルでにし、上下のパネルの間に窓ガラスを入れることで窓が横に連なっているように見えるデザインが特徴で、最近の高層ビルによく見られる工法です。

 

今回はここまで。

以上、建築部の富田でした。

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