合わせガラス
皆さんこんにちは、建築部の富田です。
今回は、合わせガラスについて掲載します。
合わせガラスとは2枚の板ガラスの間に合成樹脂の中間膜を挟み込んで圧着したガラスの事です。
合わせガラスはガラス同士の間に合成樹脂の中間膜があることで、ガラスが割れてしまった際に破片が飛散しにくい事や、衝突したものが貫通しにくいという特徴があります。
そのため防犯、防災に特化しており、住宅・店舗の窓ガラスや車のフロントガラスなどで主に使用されています。
・中間膜について
中間膜とは、PVB(ポリビニールブチラール)と呼ばれる合成樹脂製のフィルムの事で、
このフィルムが高い粘着性や非貫通性を持っているおかげで、合わせガラスは防犯、防災効果を発揮することができています。
この中間膜ですが、いろいろ加工を施すことで様々な機能を追加することもできます。
例えばですが、厚みを厚くすることで防犯性能や防音性能をさらに上げることもできますし、着色することでデザイン性を上げることもできます。
その他にも様々な機能を複合させたガラスを作ることも可能なので、その場所に必要な機能を好きにカスタマイズできるという所も合わせガラスの特徴だといえます。
・メリットやデメリットについて
合わせガラスを採用するメリットとしては、前述した割れた際の飛散防止、そして防犯性能が高いという所が一番に挙げられます。そのほかにも中間膜を加工することによる防音性能の向上や、デザイン性の良さなどがあります。
合わせガラスのデメリットとしては、まず性能が高い分普通のガラスの何倍もの値段がかかってしまう事や、単板ガラスと比べて重量があるためサッシに不具合をもたらす可能性がある事、遮熱・断熱性能を持ち合わせていない事などが挙げられます。なので採用する際はほかのガラスと比較して必要性を十分に検討しなければなりません。
・複層ガラスとの違いについて
合わせガラスと複層ガラスは、ガラスが複数重なっていることもあり間違われやすいですが構造や特徴が異なります。
複層ガラスは2枚のガラスの間に中空層と呼ばれる空間がある構造になっています。
ガラス間にスペーサーと呼ばれる金属部材を挟み込み、乾燥空気を封入しているのが特徴でその空気層のおかげで断熱効果や結露防止効果などのメリットが生み出され、住宅の窓ガラスなどに多く採用されています。
合わせガラスは耐久性を上げる役割を持っていて、複層ガラスは断熱性能を上げる役割を持っています。似ていて全然違う役割を持っているので、使う用途に合わせて最適なガラスを選択する必要があります。
今回はここまで。
以上、建築部の富田でした。