新たなる成長のために・・・3 – 株式会社東恩納組

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2016年9月8日建築部

新たなる成長のために・・・3

こんにちは。
工事部の具志です。

9月に入り暑さも和らぎ、だいぶ過ごしやくなってきています。しかし、この時期は季節の変わり目で朝晩の
寒暖差も大きいため、体へストレスがかかり体調不良を感じる人も少なくはないと思います。
私も、少し体のだるさを感じてきているので、不摂生をせずに十分な睡眠をとるよう心掛けたいと思います。

2回目の題目は『建築物と人間の寸法』として説明していきたいと思います。
~建築物は人間を入れる器~
食器棚は食器を収納するものですから、食器の大きさに合わせて作られています。同じように建築物は、その
中に入る人間に合わせなければなりません。
モノレールやバスに乗ると、背の高い人が乗り降りのときに背を屈めている姿や幼児がシートに腰掛けて足を
ブラブラさせている姿を見かけます。これは、背の高い人や幼児と車両の各部位のサイズが合っていないからで、
そうした人たちにとっては、車両のサイズは使いづらいわけです。
建築物を、そうした使いづらさのない快適な環境にするには、使う人間のサイズに合わせる必要があります。

~体のサイズと建築モジュール~
日本古来の建築のモジュール(基本となる単位)となっているのは、畳の大きさです。これは尺貫法(日本古来
の度量衡法)をもとにしており、日本人のサイズに合わせてできたものです。ただ、日本人の平均身長は、近年
男女とも伸びてきています。したがって、建築のサイズもこれに合わせる必要があります。
現在は、広さはともかく高さについては変化に合わせて大きくなってきています。例えば、人が出入りする
掃出し窓(開口部が床面まである窓)の高さも、1820mmから2000mmや2100mmへと変化してきています。
ファイル 978-1.png
~体のサイズと作業域~
建築物内のさまざまな作業域についても、人間の体のサイズを考慮に入れる必要があります。例えば
平面作業域として腕と机の関係を見てみると、より効率のよい作業のためには、前腕の動く範囲と上腕を加えた
腕全体が動く範囲とでは違いをもたせたほうがよいことがわかります。
ファイル 978-2.png
※腕は前腕(肘から指先まで)の動く範囲(A)で作業を行い、前腕に上腕を加えた長さ(肩から指先まで)
を半径とする範囲(B)にその作業に必要なものを置くと作業効率を上げることができる。
また上下方向の鉛直面作業域についても、例えばキッチンセットでは、調理作業はもちろんですが、収納物の
出し入れなども考えてそれぞれの収納スペースを決めることが必要になってきます。
ファイル 978-3.png
※キッチンの立面スペースでは、調理作業だけでなく、収納物の出し入れの際の体への負担なども十分考えて、
それぞれのスペースを決める必要がある。
ファイル 978-4.png

今回はここまで。

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