生コンクリート試験 種類2 – 株式会社東恩納組

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2015年9月25日建築部

生コンクリート試験 種類2

みなさんこんにちは。工事部の神谷です。
またまた台風が発生しているようです。
沖縄には9月27~28日に接近する予定になってますので前もって台風対策をしっかりしていきましょう。
さて今回のブログですが前回途中まで説明していました、生コンクリート試験の種類の続き「塩化物イオン濃度試験、単位水量試験、圧縮強度試験」を書いていきます。
「塩化物イオン濃度測定」
塩化物イオン濃度測定とは、コンクリート中に含まれる塩化物イオンの濃度を測定し、発錆度(はっせいど:錆の発生のしやすさ)を検査します。
塩化物イオン濃度が高いほど、鉄筋コンクリートの鉄筋が錆びやすくなります。
検査方法は、生コン塩分濃度計を生コンクリート内に挿入して測定します。

生コン塩分濃度計↓
ファイル 738-1.jpg

生コンクリートの塩化物含有量(えんかぶつがんゆうりょう:塩化物が含まれている量)は0.3kg/㎥(1立法メートルあたり0.3キログラム)以下とされています。

「単位水量試験」
単位水量試験とは、コンクリートの単位水量を測定します。
検査方法は生コン単位水量計で図ります。

単位水量計↓
ファイル 738-2.jpg
単位水量の基準は185kg/m3(1立方メートル当たり185キログラム)以下とされています。
ちなみに水とセメントの比率はセメントが100に対して水は50~60%となります。
なので、水が185kgだとすると単位セメント量はおよそ310~370 kg/m3になります。
「圧縮強度試験」
圧縮強度試験とは、コンクリートの圧縮強度を測る検査です。
検査方法は、テストピースに6個分の生コンクリートを採取し、7日後と28日後に3本ずつ計2回コンクリート圧縮試験機にかけて機械的に圧縮した時の強度を平均値で割り出します。

テストピース↓
ファイル 738-3.jpg

圧縮強度試験機↓
ファイル 738-4.jpg

圧縮強度試験を2回行う理由としましては工期短縮の為です。
一般的にコンクリートの強度とは28日後に出る強度のことを言いまして、28日間が経過しないと圧縮強度の正確な結果は出ないことになります。
ですが、28日間工事ができないと工期が遅れ、施主(せしゅ)に迷惑がかかりますので、7日後に仮の圧縮強度試験を行い強度を出し、7日後の強度である程度(9割くらい)正しい強度が出ますのでそれを目安に工事を進めていきます。

ただ万が一、28日後に圧縮強度が低かった場合は初めからやり直しということになりますので、膨大な費用や時間がかかり、業者の間でのトラブルも発生すると思います。もちろんですが施主(せしゅ)には非常に迷惑をかけてしまいます。

コンクリート構造物は、一度出来上がってしまうと作り直すのに膨大な費用が発生するため、コンクリートを打設する前に品質管理のためにしっかりと試験を行って、強度不足にならないようにする必要があります。

少し長くなってしまいましたがこれからも勉強して早く先輩方に追いつけるように頑張って行こうと思います。
以上。神谷からでした。

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