「(仮称)グレイスハイム上間新築工事」6月度進捗状況報告 – 株式会社東恩納組

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2023年6月14日建築部

「(仮称)グレイスハイム上間新築工事」6月度進捗状況報告

覧の皆さん、約1ヵ月半ぶりの再会となります。
建築部の上地です。

さて、本工事も7月からの造成工事着手以来、現在は寒さに苦戦しながらも何とか予定通りに進捗することが出来ている状況であります。令和5年6月初旬までに6階床躯体打設まで完了しまして、本ブログが公開される6月下旬頃は8階躯体部の柱壁枠の建込みまで完了したところであるでしょう?、計画工程よりは若干(4日程度)早めの進捗で推移している状況となります。正直なところ、本建物の基礎のボリュームを考えますと”早い時期に工程の挽回が出来”、ホットしているところであります。今後は作業場所がどんどん高い場所へと移動して行きますので「墜落災害、飛来落下物災害」に留意した安全対策を目指してまいります。

それでは、前回から4回に分けてお届けしております、ブログのテーマですが建築業界で最近よく耳にする「Low-Eガラス」について今回も一緒に勉強しましょう。第3回目は「Low-Eガラスの効果」について資料をみていきます。                                    ※ブログの内容構成にあたっては「窓リフォーム研究所」のネット掲載記事を一部引用しておりますのでご了承ください。

その前に現在の現場状況をご覧ください。
令和5年6月15日の現場全景写真(南側より観る)  

 さて、本題のブログの内容に移りたいと思います。

●「Low-E複層ガラス」の効果

「Low-E複層ガラス」の効果を比較してみますと、下図は冬に室内から室外へ窓ガラスを通じて逃げる熱の量【W/㎡・K】を表したものです。逃げる熱の量なので、数字が小さければ小さいほど断熱性に優れていることになります。

「Low-E複層ガラス」の場合、「一枚ガラス」と比較して約1/3、「複層ガラス」と比較しても約2/3に抑えることがお分かりいただけるとおもいます。

熱貫流率比較

●Low-E複層ガラスの種類「断熱タイプ」と「遮熱タイプ」

「Low-E複層ガラス」には「断熱タイプ(日射取得型)」と「遮熱タイプ(日射遮蔽型)」の2種類があり、両者の違いについて説明いたします。

【断熱タイプと遮熱タイプの違い】

Low-E膜位置

上の図は、「断熱タイプ」・「遮熱タイプ」それぞれの「Low-E複層ガラス」のディテール断面図ですが、Low-E膜の位置が室内側に来るのが「断熱タイプ」で室外側に来るのが「遮熱タイプ」となります。なお、「Low-E膜の位置の違い」は「Low-E膜の特性」も若干の影響を与えているのです。

そこで「放射」について説明しておきましょう!「放射」のもととなる赤外線には、「近赤外線」と「遠赤外線」の2つに分かれていて、イメージを図にするとこんな感じです。注目していただきたいのは、太陽の暖かさは「近赤外線」であるのに対し、暖房の暖かさは「遠赤外線」であるという点です。

波長

これらのことから、「断熱タイプ」「遮熱タイプ」の違いを下記にまとめます。

●「断熱タイプ」

Low-E膜の特性 主に遠赤外線を吸収したり反射する特性

Low-E膜の位置 断熱を重視するので、室内側のガラスの表面にLow-E膜を配置。適度に太陽熱をカットするので、冬場の陽だまり感を得ることができる。

●「遮熱タイプ」

Low-E膜の特性 近赤外線・遠赤外線の双方を吸収したり反射する特性

Low-E膜の位置 断熱だけではなく遮熱も重視するので、室外側のガラス表面にLow-E膜を配置。冬場の寒さ対策だけではなく、夏場の遮熱対策にも効果的である。

よって、ただ単純に「Low-E複層ガラス」を選べば良いというわけではなく、その効果を最大限発揮するためには、冬の暖かさを重視するのか、それとも夏場の暑さ対策を重視するのかなど、住まいのお悩みに合せて選択していくことがより重要となります。

                                                              以上今回は「Low-E複層ガラス」の効果についてお届けしました。

次回第4回目は「Low-E複層ガラス」のメリットとデメリット”などについて、勉強したいと思います。

それでは、今回はこれにてブログを閉じたいと思います。それでは次回にまたお会いしましょう。

By 建築部 上地 透