「Low-E複層ガラス」 – 株式会社東恩納組

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2021年7月14日建築部

「Low-E複層ガラス」

「Low-E複層ガラス」

皆さん、こんにちは。 建築部の小浜です。

今回、投稿する内容は「Low-E複層ガラス」についてです。

現在、私が配属されているなかがみ地域包括センター新築工事では、「Low-E複層ガラス」というガラスを使用しています。

 

まず、複層ガラスとは、複数枚の板ガラスを重ね、間に中空層を設けられたガラスのことです。ガラスとガラスの間に空気の層がある為、室外と室内の温度差を小さくし、結露の防止や断熱などの効果があります。

ガラスにもいくつか種類がありますが、今回は

一枚ガラス / 複層ガラス / Low-E複層ガラス の違いを説明していきます。

この3つの大きな違いは断熱性です。

※熱の伝わり方には、伝導/対流/放射の3種類が存在します

伝導:物質を介して熱が伝わること

対流:液体や気体が循環して熱が移動すること

放射:赤外線によって熱が運ばれる現象

一枚ガラスはただのガラスなのでどの熱の伝わり方にも効果はあまりありません。

それに比べ、複層ガラスはガラスとガラスの間に中空層が設けられているので、

伝導対流を抑制することができます。しかし放射にたいしてはあまり効果がありません。

その点、Low-E複層ガラスは、伝導、対流、放射すべてに対して断熱性を発揮します。

Low-E複層ガラスとは、Low-E膜という金属膜がコーティングされているガラスのことです。

「Low-E」は「ローイー」と読み、英語の「Low Emissivity」の頭文字をとっています。

「Low Emissivity」とは Low = 低い Emissivity = 放射

「低放射」という意味になります。

Low-E複層ガラス「遮熱タイプ」「断熱タイプ」があり、Low-E膜の位置で、決まります。

「Low-E膜」が室側に配置しているのが「遮熱タイプ」で、

「Low-E膜」が室側に配置しているのが「断熱タイプ」になります。

※当現場では「遮熱タイプ」を使用しています。

Low-E膜の特性は、主に赤外線を吸収・反射するという特性を持ちます。

赤外線は、「近赤外線」「遠赤外線」に分かれます。

※太陽の暖かさは「近赤外線」

※暖房の暖かさは「遠赤外線」

したがって、冬の暖かさを重視するのか、夏場の暑さ対策を重視するのか、場所や用途に合せて選択していくことが必要となります。

単純に「Low-E複層ガラス」を選べば良いというわけではありません。

以上、今回はここまでとさせていただきます。

建築部の小浜でした。