【2026年施行】区分所有法改正で変わる!マンション大規模修繕の「合意形成」 – 株式会社東恩納組

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2026年3月5日リタシン不動産

【2026年施行】区分所有法改正で変わる!マンション大規模修繕の「合意形成」

皆さんこんにちは。不動産事業部の高良です。今回は「区分所有法改正」について書きたいと思います。

2026年4月に施行される「区分所有法」の改正は、マンション管理の現場、特に大規模修繕工事において極めて大きな転換点となります。

不動産実務に携わる立場から、今回の改正が大規模修繕にどのような「追い風」となるのか、ポイントを整理しました。

2026年施行】区分所有法改正で変わる!マンション大規模修繕の「合意形成」

これまで、多くのマンション管理組合が頭を悩ませてきたのが「連絡の取れないオーナー」や「無関心な居住者」による決議の停滞です。今回の法改正は、まさにこの「決められないマンション」を救うための内容になっています。

  1. 「出席者の多数決」で決議が可能に(最重要ポイント)

これまでは、修繕の決議をする際、賛成票を投じない人は「反対」としてカウントされていました。しかし、新制度では「集会に出席した人」を基準に決議ができる仕組みが導入されます。

  • 現行: 全区分所有者の過半数(または3/4)の賛成が必要。
  • 改正後: 出席した区分所有者の過半数(または3/4)で決議が可能に。

これにより、委任状も出さない無関心層がいても、修繕に意欲的なメンバーだけで工事を進められるようになります。

  1. 「所在不明者」を分母から除外できる

投資用マンションや高経年マンションで深刻なのが、相続等で所有者と連絡が取れなくなるケースです。改正法では、裁判所の認可を得ることで、所在不明の所有者を決議の母数(分母)から除外できるようになります。

「反対票扱い」になっていた不明者がいなくなることで、特別決議のハードルが劇的に下がります。

  1. 大規模修繕・建て替えの要件緩和

大規模修繕工事に伴う「共用部分の変更」や「建て替え」についても、状況に応じて要件が緩和されます。

項目 現行の要件 改正後の緩和案(例)
一般的な大規模修繕 全体の3/4以上の賛成 出席者の3/4以上で可
バリアフリー・耐震化 全体の3/4以上の賛成 全体の2/3以上へ緩和
老朽化による建て替え 全体の4/5以上の賛成 状況により3/4以上へ緩和

大規模修繕工事への具体的な影響

迅速な意思決定で「工事費高騰」を回避

現在、建設コストは年々上昇しています。決議が半年遅れるだけで見積もりが数千万円跳ね上がることも珍しくありません。改正法によって決議がスムーズになれば、「適切なタイミングで、適切な価格で」工事を発注できる可能性が高まります。

「管理不全」という資産価値低下を防ぐ

修繕ができないまま放置されたマンションは、外壁剥落などのリスクだけでなく、中古市場での評価も著しく下がります。今回の改正は、適正な修繕を促すことで、マンション全体の資産価値を維持・向上させる強力な武器となります。

💡 不動産実務の視点からアドバイス

法改正によって「決めやすく」はなりますが、それは同時に「一部の人の意見で決まってしまうリスク」も孕んでいます。

トラブルを防ぐためには、今まで以上に「透明性の高い広報」と「丁寧な説明会」が管理組合に求められます。

今回は以上です。ありがとうございました。