ボイリングとヒービング – 株式会社東恩納組

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2023年10月24日建築部

ボイリングとヒービング

皆さんこんにちは営業部の宇江城です。

建築物を建てる際に土留め工事を行い掘削を行うことがありますが、今回は「ボイリング」と「ヒービング」について掲載したいと思います。

ボイリングとは、
地下水位の高い場合や、透水性の大きい砂質土の場合に起こる現象です。
掘削を進めることにより、土止め背面の水位と掘削面側の水位の差が大きくなるり、この水位の差により土留めの外側の水が内側に回り込み、水と砂が湧きだし掘削底面を破壊する現象です。
「Boiling」つまり「沸騰する」が語源になっています。

<ボイリングへの対策>
・土留め壁の根入れを深くする。
・土留め壁の先端付近を薬液などにより地盤を改良し、不透水層を作る。
・土留め壁の背面の地下水位を低下させる。(ディープウェル、ウェルポイント)

 

ヒービングとは、
粘性土地盤のような軟弱地盤において、土留め壁の背面の土が内側に回り込んで掘削地盤の底面が押し上げられる現象のことで、土留め壁を倒壊させたり、背面の地盤を沈下、陥没させることがあり、事故につながる恐れがあります。

<ヒービングへの対策>
・土留め壁の根入れを深くし、強度(剛性)を増す。
・地盤を改良することにより地盤の強度を高める。
・土留め壁の背面の地盤をすき取るなどして盤下げする。

「ボイリング」も「ヒービング」も似たような現象ですが大きな違いは、
「ヒービング」は水が原因で起こる現象、「ボイリング」は土が原因で起こる現象です。

土留め工事の計画を立てる際には、地盤調査を行い地下水位と土質の状態をしっかり確認し計画することが重要となります。

安全に工事を行うためにはしっかりとした計画と対策が必要となり、計画や対策を怠ると大事故を引き起こし、職員、作業員、近隣住人の皆様を危険にさらす恐れがあります。

東恩納組では「安全1番・作業は2番」を徹底し、人を守り、心地よく、美しい建築物を創ってまいります。

今後ともよろしくお願い致します。