土量計算について(part2) – 株式会社東恩納組

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2025年6月5日土木部

土量計算について(part2)

みなさん、こんにちは!土木部の當銘です。

今年は梅雨あるの?と思うぐらい、梅雨入り宣言が遅かったですね。

いざ入ってみたら、いつもの梅雨と違って、ひんやりしていたり、そこまでの湿度を感じなかったり。

自然現象はよくわからないですね。

いつかのダム貯水率の危機がまた来ないよう、集中豪雨による大災害が起きないよう、バランスよく降ってもらいたいものですが。

 

 

さて、今回のブログは前回に引き続き、土量計算について(part2)です。

前回の復習はこちら↓

土量計算について – 株式会社東恩納組

 

土量計算のポイントは「求める土量が何なのか、基準の土量は何なのか」を理解することでしたね。

土量変化率

ほぐし率(L)=ほぐした土量/地山の土量

締固め率(C)=締め固めた土量/地山の土量

この2つの式での計算が一般的だと思いますが、

「土量換算係数表」を使った計算式「求める土量=基準の土量×係数」

の方が私はわかりやすいと思ったので、この計算方法で書いています。

みなさんそれぞれ計算しやすい方法があると思いますので、参考程度に見て頂けたらと思います。

 

図にある通り、切土、盛土、残土をそれぞれ土量換算で言い換えると、

切土は【地山の土量】

盛土は【締め固めた土量】

残土(切土でほぐされた土)は【ほぐした土量】

となります。

 

Q1.切土200m3を流用して盛土100m3を行う時、残土は何m3か?(L=1.2、C=0.8)

パッと見た感じだと、200-100=100m3が残土と思う方もいるかもしれません。

残念ながら、それは不正解で、残土を計算するときは、切土・盛土を一度【ほぐした土量】に換算する必要があります。(または、【地山の土量】に換算して計算する方法もあります)

どういうことかというと、単位を揃えて計算する感覚と同じです。

例えば、1kmマラソンで800m時点まで来たとき、残りは何m?というとき、1kmを1000mにして計算しますよね。

それと同じことが、土量計算でも言えるということです。

 

  • 求める土量=基準の土量×係数
  • L=1.2、C=0.8

まず、切土200m3の【ほぐした土量】を求めます。

ほぐした土量=200m3×L=200m3×1.2=240m3・・・①

次に、盛土100m3の【ほぐした土量】を求めます。

ほぐした土量=100m3×L/C=100m3×1.2/0.8=150m3・・・②

そして、①-②=240m3-150m3=90m3

よって、残土は90m3ということになります。

 

今度は【地山の土量】に換算して計算する方法をやってみましょう。

そして、土量変化率の2つの式を使ってみましょう。

ほぐし率(L)=ほぐした土量/地山の土量

締固め率(C)=締め固めた土量/地山の土量

まず、切土200m3はそのまま【地山の土量】200m3・・・①

次に、盛土100m3の【地山の土量】を求めます。

締固め率(C)の式に当てはめると、

0.8=100m3/地山の土量

地山の土量=100m3/0.8=125m3・・・②

そして、①-②=200m3-125m3=75m3

【地山の土量】が75m3ということで、ほぐし率(L)の式に当てはめます。

1.2=ほぐした土量/75m3

ほぐした土量=75m3×1.2=90m3

よって、残土は90m3となり、上記と同じ答えとなりました。

 

【地山の土量】に換算して求める方法は、「土量換算係数表」を使った計算式「求める土量=基準の土量×係数」でも計算でき、答えは同じ90m3になります。

気になる方は試してみて下さい。

遠回りな計算か、最短の計算か、求め方は違いますが、答えは同じなので、お好きな方法で計算するといいと思います。

 

 

今回は、ここまでとします。

またの更新まで。

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