改正労働安全衛生規則の施行について
こんにちは、建築部の仲里です。
梅雨に入り、むしむしした日が続いています。
現場では、熱中症に気を付けないといけない季節になりました、今回、労働安全衛生規則の一部が改正されました。
内容は「職場における熱中症対策の強化について」です。
対象となるのは、「WBGT28度以上又は、気温31度以上の環境下で連続1時間以上又は、1日4時間を超えて実施」が見込まれる作業です。
WBGT(Wet-Bulb Globe Temperature:湿球黒球温度(単位:℃))の値は、暑熱環境による熱ストレスの評価を行う指数です。
作業所に、WBGT指数計を設置する等により、WBGT値を求めることが出来ます。
職場における熱中症による死亡災害の傾向
- 死亡災害が2年連続で30人レベル。
- 熱中症は死亡災害に至る割合が、他の災害の約5~6倍。
- 死亡者の約7割は屋外作業であるため、気候変動の影響により更なる増加の懸念。
ほとんどが、「初期症状の放置・対応の遅れ」
現場において、死亡に至らない(重篤化させない)ための適切な対策の実施が必要。
熱中症予防対策
1 作業環境管理
(1)WBGT値の低減等
屋外の高温多湿作業場所においては、直射日光並びに周囲の壁面及び地面からの照り返しを遮ることができる簡易な屋根等を設けること。
(2)休憩場所の整備等
高温多湿作業場所の近隣に冷房を備えた休憩場所又は日陰等の涼しい休憩場所を設けること。
2 作業管理
(1)作業時間の短縮等
(2)暑熱順化
高温多湿作業場所において、労働者を作業に従事させる場合には、暑熱順化(熱に慣れ当該環境に適応すること)の有無が、
熱中症の発症リスクに大きく影響することを踏まえ、計画的に暑熱順化期間を設けることが望ましいこと。
(3)水分及び塩分の摂取
自覚症状の有無にかかわらず、水分及び塩分の作業前後の摂取及び作業中の定期的な摂取を指導すること。
(4)服装等
熱を吸収し、又は保熱しやすい服装は避け、透湿性及び通気性の良い服装を着用させること。
(5)作業中の巡視
3 健康管理
(1)健康診断結果に基ずく対応等
(2)日常の健康管理等
睡眠不足、体調不良、前日等の飲酒、朝食の未摂取等が熱中症の発症に影響を与えるおそれがあることに留意の上、
日常の健康管理について指導を行うとともに、必要に応じ健康相談を行うこと。
(3)労働者の健康状態の確認
(4)身体の状況の確認
4 労働衛生教育
労働者を高温多湿作業場所において作業に従事させる場合には、適切な作業管理、労働者自身による健康管理等が重要であることから、
作業を管理する者及び労働者に対して、あらかじめ次の事項について労働衛生教育をおこなうこと。
(1)熱中症の症状
(2)熱中症の予防方法
(3)緊急時の救急処置
(4)熱中症の事例
長くなりましたので、続きは次回に投稿します。
以上、建築部の仲里でした。