熱が攻めてくる!?Pt.2 熱対策 – 株式会社東恩納組

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2022年8月23日建築部

熱が攻めてくる!?Pt.2 熱対策

こんにちは!

建築部の新城です!

今回も前回に続いて『』をテーマにした記事を書きます!

【前回の記事はコチラ】

今回は、熱を対策するための計画について書いていきます!

まず、暑さや寒さに対応した建物を設計する上で、2つの設計方法があります。

1.防暑設計
2.防寒設計

です!

基本的にはどちらも『断熱性能を上げる』、『窓の面積を小さくする』、『外壁表面積を小さくする』等と似たような対策がありますが、大きく違う対策方法があります。

それは、建物の形状です!

なぜ建物の形状で暑さや寒さが対策できるのか、それは太陽が関係してきます!
どこかのタイミングで日照や日射についてより詳しく書いていくつもりですが、ほんの少しだけ触れていきますね!

太陽は東から昇って西に沈みますが、毎回同じルートを通るわけではありません。

上記の画像は太陽位置図という太陽の軌道を表したものです。
夏至には太陽は一番上を通り、冬至にはかなり南寄りになっています。
つまり、夏は屋根の部分と東西の壁に日がよく当たり冬は南面に日が多く当たるということです。

日が当たる=暑い!

太陽光がよく当たる壁をなるべく少なくすると、

東西に長い建物!これがベストな形状です!(敷地条件や、周辺環境でいくらか変動します。)

東西に長い建物であれば、夏は日が当たる面積が少なくて涼しく、冬は当たる面積が大きくて暖かいという最高な環境になります!
また、それだけ考慮した建物であれば、冷暖房設備の費用も大分抑えることができます!

間取りも大事ですが、建物全体の形状も意識すると良いですね!

 

形状については以上ですが、あともう1つ注意したい項目があります。

それは熱容量です。

断熱性は勿論、高い方が良いに決まっていますが、熱容量については意識していますか?
熱容量とは『温度変化のし難さ』で、
厳密に言うと、比熱(1㎏の物質の温度を1℃上昇させるために必要な熱量のこと)に対し質量を掛けたもののことをいいます。

熱容量が大きいと熱しにくく、冷めにくいということです!

今までは断熱性能や遮熱性能などは、外壁の塗装や内部の断熱材、空間を設けるなどで確保できますが、熱容量はほとんど構造体で変わります。

構造体は、RC造(鉄筋コンクリート造)、S造(鉄骨造)、木造等が主ですが、この中で一番熱容量が大きいのはRC造です。
じゃぁ、RC造で断熱性能高くするとOK!ではあるんですが、、、
利用者によってはただ高ければ良いというものでもないんです。

熱容量が高いということは、外気温からの影響を受けにくい。ですがそれと同時に室内の温度も変化しづらいということになります!
なのでエアコンつけてもすぐに効果は出ず、ゆっくりと温度は変動していき、そのせいでエアコンが長時間頑張ってしまうため、電気代がかかってしまいます。ですが、一度つけてしまえば外気温の影響は受けず、一定の温度で維持できるため、在宅ワーク等の家にいることが多い方には最適です!

逆に熱容量が低ければ、外気温の影響を受けやすいですが、室内の温度変化も容易になります。よく外出する方にはこちらの方が良いでしょう。

家を建てる際には、こういった条件も踏まえて計画することが大事です。

ちなみに木造やS造でも、土壁にする等の対策で熱容量は上げることができます。

 

今回は以上になります。

まだまだ暑い日が続きますが、家の中でも熱中症になることがありますので、水分補給や暑さ対策はしっかりと行いましょう!

建築部新城でした!