身近な建築の言葉 – 株式会社東恩納組

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2022年10月19日建築部

身近な建築の言葉

みなさんこんにちは、営業部の宇江城です。

今回のブログは普段使っている言葉の中に、建築用語が語源のものがたくさんありますのでいくつか紹介したいと思います。

「大黒柱」
大黒柱の語源には、朝堂院の正殿「大極殿(だいこくでん・だいごくでん)」の柱を「大極殿柱」ということから、「大極柱」が転じて「大黒柱」になったとする説や室町時代から、恵比寿大黒の大黒様は富を司る神として祭られていたため、大黒天にちなみ「大黒柱」になったとする説や国の中の柱という意味の「大国柱」の「大国」が転化し、「大黒柱」になったとする説などがあるようです。
大黒柱は建物の中央にあり、家全体を支える役割をすることから、集団の中心となり、支える人物も「大黒柱」と言うようになったようです。

  

「子はかすがい」
由来は「かすがい」がもつ本来の意味にあります。「かすがい」とは「両端が曲がった大きな釘」を指す言葉で、木材と木材を繋ぎとめるために使われます。2つの物を繋ぎとめるという意味が転じて、「人と人とを繋ぎとめるもの」という意味で使われるようになりました。
「子はかすがい」とは「子どもが夫婦の仲を繋ぎとめることの例え」を意味することわざです。長年連れそった夫婦でも時にはうまくいかないことがありますが、そんな夫婦仲を和ませ、縁を繋ぎとめるのは子どもであることを表します。

  

「たたき上げ」
下積みから苦労して一人前になることを意味していますが、「叩き上げ」の語源は、土間に使用する三和土(たたき)からきていて、しっかりと叩かないと良い土間にならないことから使われる様になりました。三和土とは、赤土や砂利などに消石灰とにがりを混ぜて練り、塗って叩き固めた素材のこと。かつて日本の家屋にあった土間(文字どおり土の間のこと)の表面に、仕上げ材として使われていました。

このように日常で使用している言葉の中にも、住まいに関する建築用語から様々な言葉やことわざが生まれています。
このほかにも、「段取り」「棚上げ」「縄張り」「畳みかける」「縁を切る」「仕切る」「落とし込む」「適材適所」「根回し」「釘を刺す」など、たくさんの住まいの言葉が使われています。少しでも建築に興味を持っていただけるように日常に潜む言葉を調べてみました。