身近に潜むアスベスト 続編 – 株式会社東恩納組

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2017年4月7日

身近に潜むアスベスト 続編

皆さんこんにちは、営業部の宇江城です。
前回の「身近に潜むアスベスト」で説明不足がありましたので、再度アスベスト(石綿)について掲載したいと思います。

アスベストは、石綿(いしわた、せきめん)とも呼ばれ、天然に産出される繊維状でほぐれやすい鉱物種の集合を指します。

アスベストに関する詳細は割愛しますが、熱や摩擦に強い性質(耐熱性、耐酸性、絶縁性、耐水性、加工が容易等)から、これまでに様々な用途に使用されて来ました。
特に過去において、建築資材として外壁、外装材、屋根天井や壁、床、内装材として多用されてきました。(現在は、原則製造及び使用禁止。)

アスベストが問題になるのは、人体に強い有毒性があり、アスベストの粉塵を吸引することにより肺に繊維化を来す石綿肺(アスベスト肺・塵肺症)を生じ、悪性中皮腫や肺癌発生(発癌性)の危険性が高くなります。

2016年にNHKが行なった全国158自治体を対象にしたアスベストのアンケート調査によると、建築物の解体作業前にアスベストの調査を行なった業者は、64.5%という結果でした。
実際に工事が始まってから検査を行なった業者は、僅か13.5%にすぎません。

解体業者は、解体前に建築物に含まれるアスベストの有無を検査する義務があり、アスベストの存在が確認されたら、その場所や具体的な解体作業方法を自治体に届けなけれないけません。
また、自治体は、解体作業を行う業者を検査する権限が法律で定められています。
しかし、実際は、各自治体で対応はまちまちで、アスベストの健康被害への認識の低さが伺えます。

解体費用においても、アスベストの対策の有りと無しでは、最大2倍まで増加する場合もあります。
また、建物が大きく、使用されているアスベスト量が多いと、本来の建物の解体費用とは別にアスベストに掛かる解体費用だけで数千万円の増加となります。

意図的に費用を抑えるために、アスベスト対策を怠って解体作業を行うと、近隣へアスベストが飛散し住民への大きな健康被害へと連なります。

私達建築に携わる者は、解体作業を行う場合には、必ず事前にアスベスト検査を行い、正しく対策を行なった上で解体作業を行うことは、当然に為すべきことです。

アスベストの健康被害の原因は、解体作業だけではなく、建築物の劣化に伴い建築資材に含まれたアスベストが飛散することにより生ずる場合もあります。

私たち東恩納組は「人につくし・自然とともに・社会のために」の企業理念のもと、そのような人体に影響を与えるアスベスト処理についても、しっかりとした調査を行い処理を行って参ります。目には見えないアスベストですが、人のため、社会のために環境汚染を起こさないように努めています。
所有する建物にそのようなご心配があるようでしたらお気軽にご相談下さい。