防火区画 – 株式会社東恩納組

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2022年5月27日建築部

防火区画

皆さんこんにちは!建築部の知念です!
前回のブログより約一ヶ月が経ちました!
時間が過ぎるのはあっというまですね!
前回はインサートについて紹介しましたが今回は、防火区画について紹介します!

防火区画とは、火災が発生した際に火災の拡大被害を最小限に抑えるために、建築物の区画を制限したもので建築基準令第112条によって定められています。

例えば、大規模な建物だと火災が発生した時に離れたフロアにいると気づかない場合があります。
しかし、炎や煙はあっという間に燃え広がるため逃げ遅れてしまう可能性がありとても危険です。

そうしたことを防ぐために燃えにくい準耐火構造や耐火構造の壁や床、または、防火戸を使って建物を一定の区画に区切ります。これが防火区画の基本的な概念です。

こうした防火区画があることで、炎や煙を一定領域内に閉じ込めることができ、延焼を防いだり避難経路や避難する時間を確保することが可能となります。

防火区画の種類
防火区画は4つに分けられています。
・面積区画
・高層区画
・竪穴区画
・異種用途区画

一つずつ説明していきます!

面積区画
面積区画は主に水平方向の火災拡大を防ぐために一定の面積ごとに区切ったものです。
面積区画は、広さや耐火建築物の構造などによってさらに対応方法が分けられています。

 

高層区画
11階以上の高層建築物の場合には火災が発生した際に、はしご車が届かず消火活動がより困難になると予想されるため区画面積がさらに制限されます。

 

竪穴区画
階段や吹き抜け、エレベーター昇降部分、メゾネット住戸など縦に空間が広がっている部分は炎や煙が広がりやすくとても危険です。
主要構造部分が耐火構造、もしくは準耐火構造になっている地階または3階以上に居室のある建築物、小規模な特殊建築物が竪穴区画の対象です。

 

異種用途区画
一つの建築物内に住居やオフィス、店舗など異なる用途部分が混在しているような複合施設(複合ビル等)でそれぞれの管理者や利用者が別々の場合、火災発生条件が異なったり火災に気づきにくい可能性があるため異種用途区画として制限があります。

*面積区画、高層区画、竪穴区画にはスパンドレルが必要となります。

・『スパンドレル』とは防火区画に接する外壁で、区画の内側から外側へ、外気を介した炎の回り込みを防ぐ部位のことです。

防火区画の作り方
防火区画は主に
・耐火構造、準耐火構造の壁や床
・防火設備、もしくは特定防火設備
等で炎を遮るように作られ、一定時間の耐火性が要求されます。
(防火設備は20分以上、特定防火設備は1時間以上の耐火性能とされています)

今回はここまで!知念でした。
ありがとうございました!