「HPC」について
皆さんこんにちは!建築部の新垣です。
今回のブログは「HPC」について書いていきたいと思います。
「Hybrid Prestressed Concrete」通称HPCとは、沖縄発の超薄肉コンクリート板で外壁や屋根等で使われる材料となっています。
沖縄は本土と比べて台風が多く、高温多湿で白アリの発生が多い等の理由で鉄筋コンクリート造が多い県ですが、そんな沖縄でコンクリートの常識を覆す新工法【HPC】と呼ばれるコンクリート板が、2015年に㈱HPC沖縄で開発されました。
特徴として、鉄筋の代わりに緊張材としてカーボンワイヤーによる緊張と、コンクリート膨張材による化学的な緊張との相乗効果で、厚さ50mm以下のコンクリートパネルを製造することができ、厚さが均一の場合は35mmまで薄くする事ができる
そうです。
コンクリートは、中に鉄筋を埋め込み強度を保ちますが、鉄筋が空気や水に触れると錆びて劣化し、強度が下がるため、それを防ぐためにどうしても分厚くなります。
また、沖縄を襲う台風による塩害はコンクリートの敵でもあります。
そこで、鉄筋ではなく先程説明したカーボンワイヤーを使用する事で、塩害とは無縁で、コンクリートを極薄にすることができ、軽量で錆びず、靭性が高い建築資材にする事ができるそうです。
ここで余談ではありますがHPCは、コンクリートとは思えないシャープで軽快なデザインが評価され第9回ものづくり日本大賞で 経済産業大臣賞を受賞されています。
私が配属している中小企業振興会館でも来月の8月からHPCの取付け工事が行われますが、まだ私自身実物を見た事がないのでとても楽しみにしています。
今回はこの辺で終わりたいと思います。
以上、建築部の新垣でした。