平板載荷試験について
皆様こんにちは、土木部の玉城です。
今回のブログは「平板載荷試験」についての記事と致します。
平板載荷試験は土木や建築工事において重要な試験となります。
平板載荷試験とは地盤を支えることができる力の大きさを数値化したもので、いわゆる支持力の確認を行う地盤調査のことです。今回は「玉城青少年の家改築工事(外構工事R04)」にてプレキャストL型擁壁の設置に先立ち試験を実施しました。
◆作業手順◆
1.調査する地盤を平らに整地し、載荷板を設置します。
2.ジャッキや支柱、載荷梁や重機などを使用し、載荷装置とします。載荷装置を使用し、地盤に力を加え、五分ごとにその力を大きくしていき、力が最大になった後、五分ごとに力を緩めめ地盤の沈下量がどれだけ復元できたか確認を行います。
写真は0セットの確認状況です。
試験実施後の写真となります。
本現場での試験結果を分かりやすく説明すると当現場での許容沈下量30mmに対して最終沈下量4.66mとなり合格となりました。
専門的な解説としては今回、構造物基礎部の施工に伴う地盤の支持力の確認として試験を行った結果、最大荷重300.0kN/m2において最終沈下量は4.66mmであり、載荷板直径φ300の10%(30mm)以内の許容沈下量の範囲内に収まりました。
また、地盤の状況も急激な沈下・ひび割れや亀裂・盛り上がりが生じる事もなく破壊的状況は見られませんでした。
以上の結果から、本地盤の長期支持力は試験最大荷重300.0kN/m2の1/3である100.0kN/㎡となり、設計支持力75.61kN/m2以上の支持力が得られるものと判断されます。
◆メリットとして、平板載荷試験は直接地盤に負荷をかけられるので信頼性が高く、ボーリング調査などに比べ騒音や振動が出にくいので近隣へ迷惑が掛かりません。
◆デメリットとして、平板載荷試験は広い敷地では適していますが、狭い敷地では実施できません。そのためスウェーデン式サウンディング試験が適しています。
以上で平板載荷試験についての記事と致します。
最後までご清覧頂きありがとうございました。