防食防水について
皆さんこんにちは!建築部の新垣(元)です。
今回のブログは、私が現在配属している大名市営団地では、受水槽内で防食防水材という比較的珍しい材料を使っての工事を行いましたのでお伝えしていきたいと思います。
まず始めに防食防水の説明を行う前に、防水と防食について説明していきたいと思います。
防水とは、建物や構造物の表面に防水処理を施し水の侵入を防ぐ工事の事で、建物の屋上や外壁、地下部分、ベランダ、浴室等、水に触れやすい部分で行われます。
防食は、金属やコンクリート等の構造物が腐食しないように保護する工事で、樹脂等の被膜で覆い水や酸素等の腐食因子を物理的に遮断します。
それでは、次に本題の防食防水について説明したいと思います。
防食防水とは、腐食と水の侵入の両方を防ぐ為に行われる工事で主に、金属やコンクリートの構造物を湿気から守り、錆や劣化を防ぐ為を目的とします。
大名市営団地の現場では、ポリエチレン系防食防水材(ナルコートJW)という材料で受水槽内での施工を行いましたが、この防食防水材は以下のような特徴がありました。
・シックハウス症候群で問題になる揮発性有機化合物「VOC」を含まない水性エマルジョンタイプ。
・異臭、引火性が全くなく、槽内工事等密閉された空間でも安全に作業ができる。
・一液型で混合攪拌の必要が無く、下地コンクリートが湿っている状態でも施工ができるといった施工性にも優れた防食・防水性能を持っている。
反対に工事の費用が他の防水工事や防食工事と比べて高いというデメリットもあります。
今回皆さんにお伝えした防水、防食の2つの性能を持ち合わせた防食防水材は、水漏れ防止やコンクリート腐食による水質悪化等を防ぐ事が出来る、環境保全にも特化した非常に優れた材料となっています。
今回はここまで、以上建築部新垣でした。