【免震基礎】 – 株式会社東恩納組

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2015年10月26日建築部

【免震基礎】

皆さんお疲れ様です!工事部の伊地です。
近頃、日が暮れるのが早くなり、肌寒くなっていますが、体調管理しっかり行っていますか?風邪など引かないよう、今年を乗り切りましょう!
本題に入りまして、前回僕が投稿した記事の続きとして、僕が興味を持って勉強した免震基礎について今回投稿したいと思います。。
免震基礎とは、積層ゴム、鋼棒ダンパー、鉛ダンパーなどを用いて地震に耐える為に用いる工法です。
免震建物の仕組みはこの様になっています。
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積層ゴム(アイソレーター)の原理は、積層ゴムとゴムの固まり(ゴムブロック)の働きの違いは、柱の大きい荷重を支えながら、地震の大きな揺れをも可能とするのが積層ゴムです。鋼板に挟まれたゴム板は、水枕の様に全ての方向へ張り詰めた張力だけによって柱の大きな荷重や、地震の大きな揺れにも耐えています。日常的に使われている輪ゴムの張力と全く同じ働きによって、何千トンもの重たい建物を支えています。
ファイル 758-2.jpeg
アイソレーターの種類では、天然ゴムアイソレーター、高減衰積層ゴムアイソレーター、鉛プラグ入り石層ゴムアイソレーター、滑り支承アイソレーター、があります。
ダンパーの種類はオイルダンパー、鋼棒ダンパー、鉛ダンパー、摩擦ダンパーがあります。
ファイル 758-3.jpeg
免震構造とコスト面では、免震構造を採用した建築物では、免震装置の上の部分の地震荷重は当然小さいものになり、強度を下げる事が出来るため、コストダウンにも繋がります。
しかし一方では、新たに免震装置が必要になり、それを取り付ける下部構造の部分や、建物周辺のクリアランスを確保する為に、別なコストが発生することになります。、これらを全て含めたトータルコストでは、一般的に数%のコストアップと言われています。
基礎下免震ではメンテナンススペースを確保する為に免震装置を取り付ける部分に免震ピットが必要となり、装置の上下に基礎梁を配置する事になります。また、ピットスペースが取れない場合は、中間柱に免震装置を取り付ける中間免震があります。
ファイル 758-4.jpeg
免震装置の種類としては転がり支承、滑り支承、積層ゴム支承があります。
ファイル 758-5.jpeg
まとめとしては、基礎の種類には直接基礎と杭基礎があり、直接基礎には独立基礎、複合基礎、連続基礎、べた基礎があり、基礎の選定にあったては、上部構造の条件、地盤の条件、施工法、経済性などを考慮して総合的に判断しなければなりません。
免震基礎は地震力を低減出来る有効な方法でありますが、架台の設置、免震ピットの確保、クリアランスの確保、などの配慮が必要になります。
長い文になりましたが、建物にとって基礎はとても重要な所ですので、これからも日々勉強し今問題になっている杭工事の様にならない様頑張りたいと思います。
これで終えたいと思います。
以上伊地からでした!

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