コンクリートあれこれ~その7~ 【錆汁】 – 株式会社東恩納組

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2015年3月18日建築部

コンクリートあれこれ~その7~ 【錆汁】

おはようございます!
工事部のチカラです♪

今日は点字ブロックの日となっています。
1967年3月18日、岡山県立岡山盲学校に近い国道2号(現:国道250号)原尾島交差点周辺(現:岡山県岡山市中区)に世界で初めて敷設された事にちなんで、2010年の3月18日に正式に記念日として認定されました。

点字ブロックは別名、視覚障害者誘導用ブロック(しかくしょうがいしゃゆうどうようブロック)とも呼ばれ、その名の通り盲人などの視覚障害者を安全に誘導するために地面や床面に敷設されているブロック(プレート)です。

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現在では当たり前のように歩道などに設けられていていますが、近年は各市町村における「福祉のまちづくり条例」により、高齢者や障害者などの身体弱者に対応するため、このような設備を設置するよう要請をおこなう条例があります。
そのため、公共施設などにも多く設置されてきています。

私たち東恩納組も点字ブロックや手すり、注意喚起標識などといった設備の設置も行っておりますので、現在使用している施設の設備に満足いっていない場合や新たに増設したい場合と思ったら、ご相談承りますので、すぐに東恩納組にお電話ください!
話しを戻しまして、今回のコンクリートあれこれは、前回に引き続いて劣化要因・症状の「錆汁(さびじる)」についてご説明させていただきます。

【錆汁】
錆汁はコンクリート表面を汚染し美観を損ねる問題がありますが、多くの場合、鉄筋の腐食により発生しているので注意が必要です。

コンクリート表面の錆汁は大きく2つに分けられます。

一つは金属製の手すりなど、コンクリートの近くにある鋼材が腐食し、その錆が雨水などと一緒にコンクリートの表面を流れる場合です。
この時、取り付けられた鋼材から錆汁が流れたような形状をするので、目視によりほとんど発生要因の確認が取れます。

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もう一つはコンクリートの中の鉄筋などが腐食して生じる場合です。
前回でも説明しましたが、鉄筋が腐食して膨張すると、程度によってはひび割れを伴います。
雨水や地下水などがこのひび割れを通り腐食物がコンクリート表面へと流れ出ると錆汁となります。
また、同時にコンクリート中の可用性成分(カルシウムやナトリウム)が流れ出て、「エフロレッセンス」(次回説明いたします。)の発生を伴う事があります。
そのほかにひび割れが確認できない場合でもコンクリートの細かな穴などを通って表面に錆汁が流れ出る事があります。

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エフロレッセンスを伴う錆汁
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このように錆汁はコンクリート内部の異変を示す重要な情報となります。
ですが、コンクリート中の鉄筋などが腐食していても錆汁の発生が見られないこともあるため、錆汁の有無だけで鋼材腐食の判定をすることはできないとされています。

多くの場合、表面に付着した錆汁は空気中の酸素により酸化作用を受けていて、酸化が進行しいるので赤褐色をしています。
かぶりコンクリートを除去して確認する場合には、腐食環境に応じますが、その場合黒い錆汁が観察されます。
現在は研究段階ではありますが、この錆汁の色や種類からコンクリートの劣化具合を推定する事が出来るようになる日も近いと思われます。

今回はここまで!
次回はエフロレッセンス(白華)についてお伝えします☆
乞うご期待!!

以上、現場のチカラでした♪