同じようで違う名称について
こんにちは!建築部 積算課 新城です。
今回は建築において、似ているけど違うややこしいものを数ある中から2種類選んでご紹介したいと思います。一般の方にも身近なものですので、間違って読んでいる方もいらっしゃるかもしれないですよ。
まず一つ目は、可動間仕切りと移動間仕切りについてです。
どちらも動くという点では同じですが、実は同じものではなく、明確に違いがあります。
可動間仕切り
工場や設置場所とは別で作られ、現場で設置されるもののこと。屏風等の自由に運んで設置できるものを指します。パーテーションとも呼ばれます。
移動間仕切り
現場で組み立て設置を行い一定の間隔しか動かないもの。つまり保育園やホテルの宴会場で見かけるレールに沿って動く間仕切りのことです。スライディングウォールともいいます。
(小松ウォール工業株式会社のHPより引用)
他にも、可動間仕切りは空間を分けるので、小さい部屋でも圧迫感無く雰囲気を分けることができ、移動間仕切りは完全に仕切るため防音効果があり、部屋を完全に二つに分けることができるという特徴があります。
わかりやすくまとめると、一般の方でも取付、使用できるものを可動間仕切りといい、工事で取り付けを行い、一定の間隔のみを移動させて取り外せないものを移動間仕切りといいます。
二つ目はペントハウス、塔屋についてです。
全て屋上にあるもので、これに関しては少しグレーな部分があります。
ペントハウス
ペントハウスは一般的にマンションに使われます。マンションは一定の同じ間取りが何層も上がっていきます。そのマンションの屋上に造られた間取りが全く違う特別仕様の住戸のことをいいます。P.Hと略し図面に記載することが多いです。
塔屋
屋上に造る、階段室、機械室等の人が出入りできるもののことをいいます。
矢印の箱状の部分です。屋上に上がる階段になっています。(豊見城市役所)
これがなぜグレーなのか、塔屋を英語にするとPent house(ペントハウス)になるからです。
一般的には屋上にある住戸のことをペントハウスといい、人が住むものではないものを塔屋という事が多いので、そういう使い分けがいいと思います。ちなみに、後付でプレハブを建ててもそれはペントハウス、塔屋とは呼ばないのでご注意を。あくまでも下層の建築物と一体であるのが条件です。
余談ですが、屋上にはハト小屋というものもあります。僕がまだ一年目の頃、ハトの小屋だと思っており、ここはどうするのかと先輩に聞いたことがあります。思いっきり笑われました。笑
実際には小さな箱状のもので、主に下階からの配管や、通気のダクトが出ておりそれを雨仕舞したものです。
(ハト小屋)
(北海道建築技術協会のHPより引用)
今回はここまでとさせていただきます。
呼び方を間違えるだけでとんでもないミスが起こる場合があります。そういったことが起きないようにちゃんとした名称を使うよう心がけましょう。僕も見つけ次第、勉強を兼ねてこちらのブログでご紹介したいと思います。
以上 建築部 積算課 新城でした。