巾木、廻縁について
こんにちは!建築部の安里です。
9月に入り今年も残すところあと3か月ですね。まだまだ暑い日が続いていますので熱中症対策は十分にしましょう。
さて、今回は建物の内部では必ずと言っていいほどよく目にする巾木、廻縁について書きたいと思います。
巾木(はばき)とは、壁と床の取り合いにある仕上げ材のことです。
これを付ける目的は主に2つあります。
1つは、床と壁の取り合いを隠す為です。施工上、床と壁の間には隙間が出来てしまうため、その部分を隠す為に巾木を設けます。
2つ目は、床掃除の際に壁が汚れることを防ぐためです。建物は何十年と長く使われるので当然掃除が行われます。その際に巾木があればモップや掃除機が巾木にぶつかって問題ないのですが、巾木がなければ白い壁にモップの汚れが付着しますし、隙間があれば、その部分に小さなゴミが入り込んで余計に汚れてしまうなんてこともあります。さらに、掃除機の先端が強く当たってしまったら、綺麗な面がへこんだりして見栄えが悪くなります。そういった事から保護する役割があります。
巾木には、「出巾木」と入巾木」があります。
出巾木(左)は、壁面に対して巾木面が出ていることです。入巾木(右)は、壁面に対して巾木が入っている(引っ込んでいる)ことです。
入巾木は床面をすっきりに見せることができますが、床と壁の隙間部分が弱くなってしまいます。
次に廻縁(まわりぶち)とは、壁仕上げ材と天井仕上げ材を切り替える見切り材です。
木構造においては、湿度や気温のどの影響により、ほんの少しずつですが構造躯体が動きます。その動きによって壁と天井の間に隙間ができることがあるため、それを隠す為の方法の一つとして廻縁があります。
見切り材とは、隣り合う仕上げ材が異なる際の互いが接する部分につける部材のことです。天井廻縁や巾木も見切り材となります。
下の場合、右のタイルカーペットの厚みが6㎜で、左の長尺シートの厚みが3㎜となっていて、真ん中のシルバー色の物が見切り材になります。もしこれが無ければ、段差が3㎜となって接する部分の見栄えが悪くなるため、この見切り材を入れることで見栄えを良くすることができます。
今回はこれまでにしたいと思います。
以上、建築部の安里からでした。