打設後も気を抜くな!さぁ養生だ! – 株式会社東恩納組

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2020年9月10日建築部

打設後も気を抜くな!さぁ養生だ!

こんにちわ!
建築部 新城です!

いきなりですが、みなさんはコンクリートの作り方はわかりますか?

1.必要な形の枠を用意する。
2.鉄筋を入れる。
3.コンクリートを流し込む。
4.乾いたら枠を外す。

完成!

ザックリですがこの手順だと思っていませんか?

実はそれ間違いなんです!

たまに某動画サイトでこの手順でされている方もいらっしゃいますが、

残念ながらこの手順だけではいいコンクリートは作れません。

何が違うのか、それは・・・。

養生です!

なぜ乾くコンクリートをわざわざまた濡らすのか、疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、これをやらないとコンクリートに亀裂が入りそこから鉄筋が錆て爆裂を起こすなんてこともあるのです。

亀裂の仕組みとしては、
生コンの中に含まれる水分でセメントと化学反応が出来ていないものが、蒸発して小さくなっていきます。
その過程で回りの砂や砂利等を表面張力で引っ張ってしまい、まんべんなく広がっていた砂や砂利に偏りが出来てしまいます。
その際にできた砂や砂利が少ない部分が亀裂となって表れるのです!
また、亀裂になった空白の部分は何の力も働かないため、周りの引っ張られている砂や砂利がさらに引っ張られ、亀裂が余計に大きくなってしまいます!

それを防ぐために、水をまいて蒸発を遅らせたり化学反応で起きるコンクリートの温度上昇を抑え、まんべんなく化学反応を起こさせます。

そんな散水養生は先ほどのザックリとした工程の3番と4番の間に行います。

タイミングは表面が乾き指で押しても跡が残らず、大きいものであれば人が歩けるぐらいで、

期間はコンクリートにもよりますが、1日の平均気温が15℃以上で5日間
5℃~10℃で9日間、とにかく最低でも3日間は欲しいですねぇ。
※土木学会、日本建築学会引用

もちろん僕らもその基準は守り打設後はしっかりと養生していますが、意外とこの期間がもったいない!何かやろうにも建物がコンクリート造なんで水浸し・・・。

そんな悩みを解消できる素晴らしいものがあります!それは・・・、

コンクリート養生剤!!

これは、打設後すぐの散水をコレに変えるだけで後日の散水を省略できるんです!

商品もいくらかあり、効果もそれぞれ多少の違いはありますが非常に便利です!

実は、僕が配属されているライオンズ宜野湾ベイサイドシティも使っています!

ただ僕らは念のためにコンクリート養生マットも敷いて徹底的に養生していますが、確かに散水の日数を減らしても大きな亀裂は出ませんでした!

いったいどういう仕組みなのか、・・・調べました!

(※僕らが使っているサンマテラーアクアバンクを参考にしています)

生コンの中のセメントには、カルシウムが含まれているのですが、このカルシウムが養生剤と化学反応を起こし粘着性のゲルになります。
それが糊の役割を果たし砂や砂利をつなぎ留め、さらに中に残った水を密閉して中でゆっくりと化学反応をさせるのです!

また僕らの使っている養生剤は環境にも優しく、肌に強い影響も無いため、とても扱いやすいものです!

ただの水まきと思うこと無かれ!コンクリートにとって養生はとても大事なものです。やり方次第では全て壊してやり直しなんてこともありえます!

工事ではもちろんのこと、個人的にコンクリートを扱う際にもしっかりとした養生の仕方を調べ、いいコンクリートを作っていきましょう!

以上、建築部 新城でした!