新たなる成長のために・・・9-3-2 – 株式会社東恩納組

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2017年8月15日建築部

新たなる成長のために・・・9-3-2

こんにちは。建築部の具志です。

8月15日(旧6月24日)は、終戦の日・戦没者を追悼し平和を祈念する日。日本で、1945年8月15日の正午に、天皇による終戦の詔書(しょうしょ)のラジオ放送(玉音放送)が行われ、国民にポツダム宣言受諾が伝えられた。1963年以降、毎年この日に「全国戦没者追悼式」が行われます。

戦没者のご冥福をお祈り致します。

では今回は、「プレストレストコンクリート(以下PC)」について説明します。

●「PC」は、「prestressed concrete」の略で(パーソナルコンピューターの略ではありません)、Pre(プレ)前もって、stress(負荷)をかけるという意味から、直訳すると「あらかじめ応力を与えられたコンクリート」となります。PCの技術を用いることによって、コンクリートの最大の弱点(圧縮には強いが引張には弱い)を克服することができます。建物では梁や床に多く用いられており、鉄筋コンクリート造では設計が難しい大スパン架構や積載荷重が大きい建物に適しています。コンクリートの劣化や内部の鉄筋の腐食の原因となるひび割れを制御することにより外部環境に対して高い耐久性が付与されます。また、部材をプレキャスト(PCa)化することにより複雑な形状でも工場で製造が可能となり、現場打ちでは表現できない意匠を実現できます。

比較として、無筋コンクリートは引っ張る力にめっぽう弱く、引っ張りに耐えられる力は圧縮に耐えられる力より弱くそのため、大きな引っ張る力が作用した場合、破壊してしまう場合があります。

※無筋コンクリートイメージ

 

鉄筋コンクリートはひび割れやすい部分を鉄筋で補強しているため、大きな引っ張る力が作用しても鉄筋が抵抗し、破壊に至ることはありませんが、コンクリートへのひび割れの発生の恐れもあります。

※鉄筋コンクリートイメージ

 

コンクリートに「プレストレス」を導入するには、鉄筋の5~6倍の強度を持っている「PC鋼材」と呼ばれる高強度の材料を使います。プレストレストコンクリートをつくるためには、PC鋼材を引っ張って(この作業を「緊張」といいます)、張力を与えた後にコンクリートと固定します。緊張により伸ばされたPC鋼材が元に戻ろうとする(縮もうとする)性質を利用し、コンクリートに圧縮力(ストレス)を与えることで、ひび割れやたわみを抑制することができます。

※プレストレストコンクリートイメージ

プレストレスの導入方法は、「ポストテンション方式」と「プレテンション方式」に大別することができます。これは、PC鋼材をコンクリートの打設後(ポスト)に緊張するか、打設前(プレ)に緊張するかの違いによります。

~ポストテンション方式とは~

※ポストテンション方式イメージ

~プレテンション方式とは~

※プレテンション方式イメージ

若干説明不足の点はあったかと思いますが、PCa・PC造(プレキャスト・プレストレストコンクリート)とは、前回説明したPCa(プレキャスト)を用いて、PC(プレストレスト)掛けたコンクリート造となります。

まとめとして、「豊見城市新庁舎建築工事(庁舎棟)」の現場は、RC造(鉄筋コンクリート造)とS造(鉄骨造)並びにPCa・PC造(プレキャスト・プレストレストコンクリート)を用いて建物の強度と内部空間を広く活用すると共に免震構造の採用により強度な地震にも耐えうる建築物といえるのではないでしょうか。

※豊見城市新庁舎完成イメージ

 

今回はここまで。

 

 

 

 

 

 

 

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