「パニックオープン」「パニッククローズ」 – 株式会社東恩納組

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2020年11月16日営業

「パニックオープン」「パニッククローズ」

皆さんこんにちは、営業部の宇江城です。

最近は、朝夕肌寒くなり冬の季節が近づいておりますが、冬は火災には特に気をつけようというほど、火事が多い季節です。
原因としては、乾燥する気象条件と寒くなるにつれ暖房器具を使う機会が増え、消し忘れなどから火災が発生することが多いようです。

皆様、暖房器具の消し忘れなどが無いように注意してください。

 

さて、本題に戻りますが、
「パニックオープン」「パニッククローズ」って言葉を聞いたことがありますか?

 

「パニックオープン」とは

災害(火災や地震)が発生した際に、電子錠や自動ドアといった電気で作動する扉を自動的に開放してくれるシステムです。
停電が起きて非常電源に切り替わったときにも作動し、ドアが開放された状態を保ちます。

この機能は専用の連動制御盤によって作動する仕組みとなっており、熱や煙感知器・地震感知器から連動制御盤に信号が送られた後、自動ドア等が開放し出口が確保できる仕組みになっております。

人が多く集まる商業施設などで災害が起こると多くの人が施設から逃げようとします。
もし避難経路の途中で扉が閉まっていたら、逃げることができず建物の中に取り残されることとなってしまいます。
そのような危険を避けるために、パニックオープンが存在し、この機能によって電子錠が強制的に開錠されることで、避難経路の確保ができるのです。
これによって滞りなく避難をすることが可能になり、逃げ遅れる人を1人でも減らすことにつながります。

また無人状態の建築物で火事が発生した際も、パニックオープンですべてのドアが開放された状態になっていれば消防隊員などが進入口を作る手間が省けます。
このように、パニックオープンは救命活動において非常に重要な役割を果たしてくれるのです。

 

「パニッククローズ」とは

パニックオープンとは逆に、自動ドアの電源を強制的に停止させて出入り口を塞ぐ「パニッククローズ」という機能も存在します。
基本的な動作や用途はパニックオープンと同じで、こちらも非常事態に多くの命を救う要因になり得る重要な機能です。

パニッククローズは、火災によって燃え広がる炎や煙から身を守らなければならない場合、この機能がとても効果的に働いてくれるのです。

自動ドアが開放された状態を保つパニックオープンは、避難をおこなうときに大いに活躍してくれます。
ですが、仮にすべての扉が開放された状態になってしまうと炎がどんどん燃え広がってしまうため、あっという間に建築物が全焼してしまいます。

ですが、強制的にドアが閉まった状態になるパニッククローズが機能していれば、延焼や煙の拡散を食い止めることができ、建物全体に火の手が回るまでの時間稼ぎができるため、建物だけでなく人命の危機も救うこともできるのです。

今日では、避難経路を考慮に入れて建築物を設計するよう義務付けられています。
そのため、避難経路となっている途中の扉はパニックオープンによって解放されるのです。
一方それ以外の無関係な道や扉は、延焼を防ぐためにパニッククローズで閉鎖されたり、防火シャッターが下りたりします。

また、避難経路には誘導灯の設置が義務付けられています。
この誘導灯には、避難口がどこにあるかを示す「通路誘導標識」と、ここが避難口だということを示す「避難口誘導標識」の2種類があります。
通路誘導標式は白地で、避難口誘導標式は緑地なので、違いを覚えておくと円滑な避難ができるはずです。

 

パニックオープン機能や防火戸などの防火設備を安全に使うためには、定期的なメンテナンスが必須になってきます。
もしも、火事が起きた際に防火設備やパニックオープン機能などが作動しないと重大な事故につながりますんでしっかりメンテナンスは行ってください。

 

東恩納組では「人を守り・心地よく・美しい家造りで明日を築く」を建築理念に掲げ日々の現場管理を行っています。

災害が起こった際にも、安全で安心な人を守る建築物を造ることを第一に考え業務を行っております。
何か建築のことでお困りのことがありましたらお気軽にご相談ください。

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