コンクリートに空洞?ボイドスラブとは? – 株式会社東恩納組

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2018年7月5日建築部

コンクリートに空洞?ボイドスラブとは?

みなさんこんにちは、建築部の新城です!
いよいよセミも鳴き始め7月に突入しましたが、7月といえば夏休み!皆さんは夏休みの予定は決まっていますか?たくさん遊ぶのもいいですが、夏バテや熱中症には十分に気を付けてくださいね!

さて今回はボイドスラブを紹介していきたいと思います。
まずこのスラブは、ボイド(Void : 中空の)スラブという名前の通りに、中に空洞を設けたスラブのことをさします。
空洞を設ける際に使うのはボール状の発泡スチロールや鋼製の円筒型のタイプなどいろいろありますが、今回は円筒型のタイプで紹介していきます。
(画像は株式会社栗本のパンフレットより引用)

なぜこのような事をするのか、メリットとしては三つあります。
遮音性が高い
梁を少なくできて見栄えが良い
同じ厚みの通常スラブと比べて軽い
どちらもスラブの厚みが大きいから起こるメリットです。

そしてデメリットは二つあります。
作業に手間がかかる
普通のスラブに比べてコストがかかる
あれ?っと気づいた方もいるかもしれませんが、空洞を作るのになぜコストが高くなる?むしろコンクリートが入らない分安くなるのでは?

計算してきました!

ボイドスラブは中に空洞を作るためスラブの厚みが250~350㎜と分厚いです。なので中でも薄い方の250㎜と通常のスラブ厚の150㎜を1㎡あたりの体積で計算してきました。

まずボイドスラブの計算ですが、空洞の計算が難しいので計算サイトのお力をお借りして計算しました。

・空洞部分              ・スラブ
(面積)  ×(長さ)×(本数)=(体積)  (縦)×(横)×(厚み)=(体積)
0.022㎡×1m×2本=0.044㎥     1m × 1m × 0.25m=0.25㎥   0.25-0.044=0.206㎥

次に通常スラブです。

1m×1m×0.15m=0.15㎥

比べると・・・
0.206㎥>0.15㎥

明らかにボイドスラブの方が大きいです
ですが、これだけではありません!
スラブが厚いので天井高が小さくなり、これを元に戻すために柱を伸ばしたとします。すると、11階建ての場合には全体で1mも伸びてしまうことになり、コストもかかりますし高さ制限も引っかかる恐れが出てきて大変です。

ですが、デメリットは基本的にはコスト面だけなので、このスラブを採用するのは高級マンションに多いです。

物件をお探しの際にも不動産に聞けば普通のスラブなのかどうかわかることができますので、その建物の遮音性がしっかりしているのかの判断材料としても使えますね。

東恩納組は不動産事業もやっていますので、気になる方は是非ホームページ
http://litacin.com/index.phpをご覧ください。

今回はここまでとさせていただきます。

建築部 新城でした!

 

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