花城クリニック現場より近況報告 – 株式会社東恩納組

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2017年10月30日営業

花城クリニック現場より近況報告

ブログをご覧の皆さん、お久しぶりです。建築部 上地 透です。

各現場とも、台風21号の影響はありませんでしたか。

我々、花城クリニック現場では万全な台風対策のおかげで特に被害も無く、新しい週を迎えています。工程に付きましても、2日程度の遅れはありますが、無難に日程を消化している所であります。

とりあえず、本日の現場全景写真をUPします。

現在は10/25(水)のA工区土間コン打設に向けて作業を行っています。

①土壌処理(首里しろあり)⇒防湿シート下土壌処理

②土工(国際重機)⇒土間下防湿シート敷き及び断熱材敷き

③型枠工(一晏建設)⇒土間止め枠設置

④鉄筋工(池鉄工業)⇒土間配筋及びA工区1階柱筋配筋

⑤鉄筋工(村吉ガス圧接工業)⇒A工区1階柱筋ガス圧接

などの作業が予定されています。

そこで、今回のブログの趣旨を本日作業の中の「特殊作業」でもある‘”鉄筋ガス圧設”作業について一緒に勉強していきましょう!

「①ガス圧接の原理」

鉄は、鉄の原子と炭素の原子が混じりあった結晶でできていきます。鉄の結晶は溶かさなくても、ある一定の距離まで近づくと鉄の原子同士がお互に結びつき強固に結合します。これを金属結合といいます。ところが空気中では鉄は酸素と結びつき、酸化膜を形成します。酸化膜は鉄の原子同士の接合を妨げるので、金属結合ができなくなります。この酸化膜をアセチレン過剰炎、つまり強還元炎で取り除きます。酸化膜を取り除き、熱を加えることで鉄の原子は活発な運動を始め、それまでの結晶構造を変化させようと拡散を始めます。ガス圧接はこの性質を利用しています。

ガス圧接は、アセチレン過剰炎(強還元炎)で酸化膜を取り除き、還元・加圧・過熱することで接合面を越えて、原子同士の拡散運動が始まり原子レベルで融合しようとします。このように原子間の再配列の原理を利用して材料同士(鉄)を直接接合することができます。これがガス圧接の原理です。その結果、融合面が一体となった部位は、高強度を維持できるメリットを持っています。いろいろ難しい単語も有りましたがなんとなくご理解出来たかと思いますので・・・・次なるステップへ

「②圧接とは」

鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造の鉄筋工事では、鉄筋を所定の長さに切断した状態で現場に搬入するため、現場では鉄筋の継ぎ手が不可欠です。鉄筋継ぎ手方法のひとつとして”ガス圧接継ぎ手”が存在します。

・ガス圧接継ぎ手は鉄筋端面同士を突き合わせ、その周辺を酸素・アセチレン炎で加熱すると同時に軸方向に圧縮力を加えて加圧することで、接合面を超えて鉄筋の原子が移動し、マクロ的には結晶粉が結合面を超えて金属結合されて一体となる継ぎ手です。

「③ガス圧接継ぎ手の手順」

ここからは、参考写真も交えて説明します。

手順①(鉄筋母材の圧接端面同士を突き合わせる)⇒圧接端面が直角でない場合は、鉄筋冷間直角切断機を使用して切断する。圧接端面が直角に切断されている場合はグラインダーで平坦に仕上げ、その周辺を軽く面取りする。

手順②(母材2片をセットする)⇒圧接鉄筋に圧接器を取り付けて加圧し、その状態を確認する。圧接面同士の隙間は2mm以下で偏心や曲がりのないことを確認する。

手順③(加圧及び還元炎加熱)⇒圧接する鉄筋の軸方向に、鉄筋断面積あたり30MPa以上(鉄筋径により異なる)の加圧を行い、圧接端面同士が密着するまで還元炎で加熱する。

手順④(中性炎加熱)⇒圧接面同士が密着したことを確認した後、鉄筋の軸方向に適切な圧力を加えながら中性炎により鉄筋の表面と中心部の温度差がなくなるように十分な時間加熱する。

手順⑤(最終加圧)⇒最終加圧は鉄筋断面積当たり30MPa以上(鉄筋径により異なる)になるように加圧する。加熱・加圧によって圧接部のふくらみは直径が鉄筋径の1.4倍以上、長さが鉄筋径の1.1倍以上で、かつなだらかになるようにする。

以上、ここまではガス圧接の作業を一緒に勉強してきましたが、長くなりましたので今回はここまでとし、次回に圧接の資格や試験について勉強したいと思います。それでは次回をお楽しみに!

By 建築部 上地 透 でした。

 

 

 

 

 

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