装飾用のセメント、GRCとは? – 株式会社東恩納組

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2018年6月8日建築部

装飾用のセメント、GRCとは?

こんにちは!
建築部の新城です!
今回は、特殊なセメント「GRC」について紹介させていただきます。

まずGRCとは、Glassfiber Reinforced Cement (硝子繊維補強セメント)の略で、名前の通り硝子繊維が入っているセメント製品のことです。
メリットとしては、硝子繊維が入ることによりひび割れを防止し、割れたとしてもその割れが広がるのを抑えます。
また、強度が高いので、薄いパネルや複雑な形の装飾品などを作ることができて、とても優秀な製品です。
ですが、製造方法によってそれぞれ違うデメリットが発生します。

 

一つ目はダイレクトスプレー方式です。

これは工事現場で制作する方法で、細かく切った硝子繊維をモルタルと混ぜ、スプレーを使い型枠に吹き付ける工法です。

この製法のデメリットは、準備する機材が多く手間がかかります。それと、スプレーを使って吹き付けるので床に飛び散ったり空気中に舞ったりと工事現場の環境を悪くしてしまいます。

 

そして、二つ目はプレミックス工法です。

こちらは工場であらかじめ製作する工法で、モルタルと細かい硝子繊維を混ぜたものを型に流し込み制作します。

この製法のデメリットは、あらかじめ混ぜたものを流し込むため、モルタルの中の硝子繊維の向きが三次元的にバラバラになりうまく働いてくれなくなります。それに比べてダイレクトスプレー  方式は、吹き付けるので硝子繊維の向きが二次元的にバラバラになる、したがってひび割れに対して多く働いてくれます。

つまりプレミックス方式はダイレクトスプレー方式よりも強度が落ちてしまうのです。

施主の求めているものに合わせて使い分けが必要になってきます。

 

今回はここまでとさせていただきます。

建築は日々進化していきます。それに対応できるように僕も勉強をがんばっていきたいと思います。

以上建築部 新城でした!

(画像は旭ビルウォールより引用)

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